|
collagenous fiber =========================== ・ 膠 : [にかわ] (n) glue ・ 原 : [はら, もと] 1. (n,n-suf,n-t) (1) origin 2. basis 3. foundation
コラーゲン(、)は、主に脊椎動物の真皮、靱帯、腱、骨、軟骨などを構成するタンパク質のひとつ。多細胞動物の細胞外基質(細胞外マトリクス)の主成分である。体内に存在しているコラーゲンの総量は、ヒトでは、全タンパク質のほぼ30%を占める程多い。また、コラーゲンは体内で働くだけでなく人間生活に様々に利用されている。ゼラチンはコラーゲンを変性させたものであり、化粧品、医薬品など様々に用いられている。 == 構造 == コラーゲンタンパク質のペプチド鎖を構成するアミノ酸残基は、"―(グリシン)―(アミノ酸X)―(アミノ酸Y)―" と、グリシン残基が3残基ごとに繰り返す一次構造を有する。この配列は、コラーゲン様配列と呼ばれ、コラーゲンタンパク質の特徴である。例えば、I型コラーゲンでは、この "―(グリシン)―(アミノ酸X)―(アミノ酸Y)―" が1014アミノ酸残基繰返す配列を持っている。遺伝子配列では、プロリンのコドンがグリシンのコドンの次に多く存在する。(アミノ酸Y)の位置にあるプロリン残基は、プロリル4ーヒドロキシラーゼによる翻訳後修飾によって、4(''R'')ヒドロキシプロリン(プロリンが酵素によって修飾されたもの)残基になる。コラーゲンタンパク質分子を構成する1本のペプチド鎖はα鎖と呼ばれ、分子量はI型コラーゲンの場合は、10万程度である。 コラーゲンでは、各ポリペプチド鎖が左巻きのポリプロリンII型様の構造をとり、一残基ずつずれてグリシン残基が中央に来るようにペプチド鎖が3本集まって緩い右巻きのらせん構造をとる。側鎖のないグリシンが3残基ごとにあることがコラーゲン構造を取る上での必要条件であり、骨形成不全症患者の場合、3残基ごとにあるグリシン残基が変異している症例が多い。I型コラーゲンの場合、分子の長さはおよそ300 nm、太さは1.5 nmほどである。 線維性コラーゲン分子が、少しずつずれてたくさん集まり、線維を作ったものをコラーゲン繊維(線維) (collagen fibril) と呼ぶ。例えば、骨や軟骨の中のコラーゲンは、このコラーゲン線維をつくっており、骨基質、軟骨基質にびっしりと詰まっている。主成分は軟骨以外の組織ではI型コラーゲン、軟骨ではII型コラーゲン分子である。V/XI型コラーゲン分子やIX/XII/XIV型コラーゲンも含まれる。コラーゲン線維は透過型電子顕微鏡で観察することができる。コラーゲン線維には、ほぼ65 nm周期の縞模様が観察される。コラーゲン線維の太さは通常、数十〜百数十 nm程度である。この太さは、そのコラーゲン線維を作っているコラーゲンの各型の割合やプロテオグリカンなどによって決まることがわかっている。 コラーゲン線維は、さらに多くが寄り集まって、結合組織内で強大な繊維を形成する場合がある。解剖学の分野ではコラーゲン繊維(線維)(膠原繊維(線維);こうげんせんい、collagen fiber)と呼ばれることもある。生物学者はコラーゲン線維束と呼ぶことが多い。コラーゲン線維束の太さは数μm〜数十 μm程度で、適切な染色をおこなうと、光学顕微鏡でも観察することができる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「コラーゲン」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Collagen 」があります。
=========================== 「 膠原線維 」を含む部分一致用語の検索リンク( 2 件 ) 膠原線維 膠原線維、コラ(ー)ゲン線維 スポンサード リンク
|