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自然放出 : ミニ英和和英辞書
自然放出[しぜんほうしゅつ]
spontaneous emmision
===========================
自然 : [しぜん]
 nature, natural, spontaneous,
放出 : [ほうしゅつ, はなてん]
  1. (n,vs) release 2. emit 
: [で]
  1. (n,n-suf) outflow 2. coming (going) out 3. graduate (of) 4. rising (of the sun or moon) 5. one's turn to appear on stage 
自然放出 : ウィキペディア日本語版
自然放出[しぜんほうしゅつ]
自然放出(しぜんほうしゅつ、英語:spontaneous emission)とは、光源となる物質 (原子分子原子核など) が励起状態からよりエネルギーの低い量子状態 (たとえば基底状態) へ移り、その際に光子を放出する過程のことである。
自然放出と誘導放出の異なる点は、自然放出の場合には自発的に励起状態から別のエネルギー状態への遷移が起こることであり、自然放出による光の強さは、外部から入力される光の強さに比例しない。
半古典論による取り扱いでは自然放出は記述できず、誘導放出しか理論に現れない。量子化された光を用いることで自然放出が記述できるようになる。量子化された電磁波 (つまり調和振動子の集まり) の零点振動に誘起されるものが自然放出である。
自然放出は多くの自然現象で重要な役割を果たし、応用面においても、蛍光灯や、テレビなどのモニターに用いられるブラウン管プラズマディスプレイ発光ダイオード (LED) などに利用されている。
== 導入 ==
光源として原子を考える。原子は、エネルギー準位が ''E''2 の励起状態から、より低いエネルギー準位 ''E''1 の状態に自発的に遷移し、そのとき、二つの状態のエネルギーの差分に等しいエネルギーを持つ光子を放出するとする。光子のエネルギーは振動数 (周波数) ''ν'' とプランク定数 ''h'' の積 ''hν'' (あるいは角振動数 ''ω'' = 2''πν'' と換算プランク定数 ''ℏ'' = h/2''π'' を用いて、''ℏω'') で表され、放出される光子の、振動数とエネルギーの関係は、
:\Delta E_ = E_2 - E_1 = h\nu = \hbar\omega,
となる。
自然放出では、誘導放出と異なり、放出される光子の位相や放出される方向はランダムである。
自然放出の過程とエネルギー準位を示した図を以下に示す。
励起状態の原子の個数を ''N'' で表すと、励起原子一つ一つが各時刻に一定の確率で遷移するとして、単位時間あたりに減少する励起原子の数は、励起原子の個数に比例するから、
:\frac\left(t\right) = -A_ N\left(t\right),
となる。ここで ''A''2,1 は一つの励起原子に対する自然放出の頻度である (単位は -1)。
比例定数 ''A''2,1 は光源となる原子によって決まり、これはアインシュタインの A 係数 (Einstein A coefficient) と呼ばれる〔R. Loudon, The Quantum Theory of Light, 3rd ed. (Oxford University Press Inc.,New York, 2001).〕。
上に示した方程式は一般解を求めることができて、初期条件を与えた解は次のようになる。
:N(t) =N(0) e^= N(0) e^.
ここで ''N'' (0) は最初にあった励起原子の数であり、''Γ''rad は放射の減衰速度を表す。
励起原子の数 ''N'' は、原子核の放射性崩壊と同様に、指数関数的に減衰していく。
''Γ''rad''τ''2,1 = 1 となるまでの時間 ''τ''2,1 を寿命 (lifetime) と呼び、このとき励起原子の数は元の数のおよそ 36.8% (''e''-1) に減衰している。その後も一つの寿命を過ぎるごとに、励起原子の数は 36.8% にされていく。
放射減衰速度 ''Γ''rad とアインシュタインの係数 ''A''2,1、励起原子の寿命 ''τ''2,1 の関係は以下の通り。
:A_=\Gamma_=\frac.

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「自然放出」の詳細全文を読む




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