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自由主義史観(じゆうしゅぎしかん)とは、日本の社会科教育学者の藤岡信勝(当時東京大学教授)の唱えた歴史検証法および史観。 == 定義 == 提唱者や支持者は、「大東亜戦争肯定史観〔従来の右翼史観をさす。近代日本の戦争の評価について「日本は少しも悪くなかった」というもの。〕」と「東京裁判史観」「コミンテルン史観」〔この二つは左翼史観をさす。前者は、近代日本の戦争の評価について「日本だけが悪者」というもの。後者は、唯物史観(マルクス史観)を言い換えたもので、日本教職員組合の教える歴史がこれにあたると主張される。〕のいずれにも与しない立場を取っているとしており、「自由主義」という名前を冠しているのも、これらを廃した自由な史観だからだという意味で、(政治思想の)自由主義とはもともと関係がないので注意を要する。 藤岡の著書『自由主義史観とは何か』によると、ここでの自由主義は「個人主義ないし個人の自律性にそれぞれ志向するイデオロギー」ということで、左翼的な史観が支配的だった戦後の歴史学や教育学から、「自由」ということであり、具体的には、東京裁判や南京事件など自虐史観とされる特定の論点について、疑問を投げかけて再考を促し、批判する。そのため、一方で反対論者からは「歴史修正主義(修正主義)」〔日本型歴史修正主義とも言われる。〕や「新皇国史観」と呼ばれて批判されるため、立場によって呼び方が異なることがある。 また、歴史を動かす要因として「人物」を重視し、「『偉大な人物』が歴史を切り開く」との歴史観に立ち、史実上の細部にこだわる実証主義的史学を批判している。これは平泉澄〔代表的な皇国史観の学者。〕が著書『国史学の真髄』において実証史学を「屍骸の羅列」と批判したことと共通する。しかし当時の社会の動きなどを軽視した姿勢には疑問の声が歴史学者から出ていて、永原慶二〔同じく著名な唯物史観者。〕は『「自由主義史観」批判』の中で西尾幹二の『国民の歴史』に触れ、「学問的客観性の放棄」と痛烈に批判し、信憑性にそもそも欠けることを指摘する。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「自由主義史観」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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