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車両通行帯(しゃりょうつうこうたい)とは、日本における交通法規の用語の一つ。車両が道路の定められた部分を通行するようにするために、白線などの道路標示によって示されている帯状の部分をいう。 == 車両通行帯の定義 == 道路交通法では、車両通行帯は次のように定義されている。 * 車両が道路の定められた部分を通行すべきことが道路標示により示されている場合における当該道路標示により示されている道路の部分をいう(道路交通法第2条第1項第7号)。 ここでいう道路標示(同法第2条第1項16号)は、内閣府・国土交通省令である道路標識、区画線及び道路標示に関する命令(以下、標識令)別表第6において「規制表示・車両通行帯109一(1)(2) 及び109二」として規定されている(道路交通法第4条第5項、標識令第10条)。車両通行帯は、都道府県・方面公安委員会が道路標示として設置することとなっており(道路交通法4条1項)、その設置に当たっては、道路の左側に2以上の車両通行帯を設けること等の要件がある(道路交通法施行令第1条の2第4項第1 - 3号)。 このように、車両通行帯は公安委員会が車両通行帯とすることの意思決定を行い、規制表示・車両通行帯 (109) を設置して行わなければならない(警察署長にはこの権限はない)。したがって、この要件を欠く単なる白線の線で区切っただけでは車両通行帯とならない。また、道路管理者が設ける車線境界線(区画線・車線境界線102…標識令第6条、別表第4)は、外観が公安委員会の設ける車両通行帯境界線と同一であるが、標識令において車両通行帯とみなすこととされていないため、この法律上、これらの車線境界線のある道路は外観が車両通行帯境界線と同一であっても、道路交通法第18条の車両通行帯の設けられていない道路における通行区分に従うこととなる(実務のための道路交通法逐条解説)。したがって、実際上において混乱をさけるため、道路管理者と公安委員会の事前の協議が必要であるとされる(16訂版執務資料道路交通法解説P203)。 なお、進路変更禁止の黄色の実線(規制標示102の2)、車両通行区分や専用・優先通行帯等(規制標識327 - 327の6、規制標示109の3 - 109の8)、道路標識等により交差点で進行する方向を指定する進行方向別通行区分(規制標識327の7A - D、規制標示110)は、公安委員会の意思決定により車両通行帯に指定されていることが前提となっている(道路交通法第26条の2第3項、同法第20条2項、同法第35条1項、標識令別表第4、別表第6)ほか、原動機付自転車の二段階右折を行うべき多通行帯道路(車両通行帯が3以上設けられている一定の道路)も、同様に公安委員会の意思決定が必要となる(道路交通法第34条第5項)。 公安委員会による意思決定がない道路は車両通行帯ではないので、外観上は車両通行帯と同一であっても通行帯違反は成立しない〔東京外環道で2400人誤摘発 埼玉県警、車両通行帯違反 日本経済新聞 〕〔車両通行帯違反で誤摘発 富山県警 産経ニュース 〕。 また、同様に車両通行帯でない道路は、外観上は原動機付自転車の二段階右折を行うべき多通行帯道路(車両通行帯が3以上設けられている一定の道路)と同一であっても、二段階右折をしなかった際に適用される交差点右左折方法違反は成立しない〔2段階右折で60人誤摘発 山口県警手続き忘れ 産経WEST 〕。 車両通行帯は一般的には道路の相当区間に連続して設置されるものであるが、進行方向別通行区分の指定(道路交通法第35条第1項)として交差点の入り口のみに進行方向を区分するためにのみ設置された白線であっても、公安委員会が車両通行帯として意思決定をすれば、そこは「車両通行帯の設けられた道路」と解さざるを得ないとされる(16訂版執務資料道路交通法解説P322)。 車両通行帯と車両通行帯の区切り(車両通行帯境界線)は、通常は白色の破線で標示されるが、進路変更禁止の道路標示は黄色の実線で標示されるため、この場合は実線となる。また、リバーシブルレーンにおける変移対象の車両通行帯境界線や、一部の自転車レーンと第二通行帯間の車両通行帯境界線は白色の実線で標示される。 車両通行帯は、同一方向にある通行帯数の左から第一通行帯、第二通行帯…と数える。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「車両通行帯」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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