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海図(かいず、Charts、またはNautical chart)は、水路図誌の一種で航海のためにつくられた主題図 (Thematic Map) 。航海のために必要な水路の状況、すなわち水深、底質、海岸地形、海底危険物、航路標識などが、正確に見やすく表現されている。一定規模以上の船舶には、備え付けることが義務づけられている。 ==解説== 海図は、航海のためにつくられるので、航海に使いやすく配慮されている。海図の精度は航海速度に直結する。イングランド-オーストラリア間の航海においては19世紀初頭に4ヶ月かかっていたのが、20世紀頭には1ヶ月になった。 海図の水深の基準面は、陸図の高さの基準面(東京湾平均海面、「T.P.」)と異なり、最低水面が基準面(すなわち0メートル)とされている。最低水面とは、各地ごとに潮汐観測を行い、これより下に海面が下がらない面、略最低低潮面、最大干潮時の水面のことである。そのため、いくら潮が引いても、海図に記された水深より浅くなることはほとんどない。この基準は座礁を防ぐ。 海図上の海岸線の位置は、最高水面(最大満潮時の水面、略最高高潮面)を基準とし、この海面が陸地と接する線である。そのため、陸図とは異なることもある。海などにかかる橋の高さも、最高水面を基準としている。 海図に記される灯台や島の高さは、その地の平均水面(潮の満ち引きがないと仮定したときの海面)からの高さで表示する。 等深線という、水深のほぼ等しい場所を結ぶ細線が記載されている。 投影法は主に正角図法の一種であるメルカトル図法による。 このほか、海図には灯台などの航路標識の位置、定置網などの漁具の位置、無線局の位置、沈船の位置、海流・潮流一般、港界、海底の底質などが図示されている。ただし、海上や海底などの状況は刻々と変化するので、海図は常に水路通報などで最新の情報が反映されたもの使用する必要がある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「海図」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Nautical chart 」があります。 スポンサード リンク
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