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苛性ソーダ : ミニ英和和英辞書
苛性ソーダ[かせいソーダ]
【名詞】 1. caustic soda 2. sodium hydroxide
===========================
苛性 : [かせい]
 (n,adj-no) caustic
苛性ソーダ : [かせいそーだ]
 【名詞】 1. caustic soda 2. sodium hydroxide
: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
苛性ソーダ ( リダイレクト:水酸化ナトリウム ) : ウィキペディア日本語版
水酸化ナトリウム[すいさんかなとりうむ]

水酸化ナトリウム(すいさんかナトリウム、)は化学式 NaOH で表される無機化合物で、ナトリウム水酸化物であり、常温常圧ではナトリウムイオン水酸化物イオンからなるイオン結晶である。苛性ソーダ(かせいソーダ、)と呼ばれることも多い。
強塩基アルカリ)として広汎かつ大規模に用いられ、工業的に非常に重要な基礎化学品の1つである。毒物及び劇物取締法により原体および5 %を超える製剤が劇物に指定されている。
== 性質 ==
常温では無色無臭の固体試薬としては白色の球粒状やフレーク状であるものが多い。融点 591 K沸点 1661 K、密度2.13 g cm-3潮解性が強く、空気中に放置すると徐々に吸湿して溶液状となる。
に易溶(20 での溶解度は 1110 g dm−3)。水中で完全に電離水酸化物イオンを放出するため、強いアルカリ性を示す。また、水に溶かす際に激しく発熱し (溶解熱は 44.5 kJ mol-1)、その水和および溶解エンタルピー変化は以下の通りである〔D.D. Wagman, W.H. Evans, V.B. Parker, R.H. Schumm, I. Halow, S.M. Bailey, K.L. Churney, R.I. Nuttal, K.L. Churney and R.I. Nuttal, The NBS tables of chemical thermodynamics properties, J. Phys. Chem. Ref. Data 11 Suppl. 2 (1982).〕。水に溶かすと大量の熱を出す性質を利用し、水酸化ナトリウム水溶液を作る際、一気に多量の水に溶かすのではなく、まず少量の水に水酸化ナトリウムを溶かして水溶液の温度を上昇させ、水酸化ナトリウムを溶かしきってから水を加え、目的の濃度と量になるよう希釈するという方法がとられる(こうすることで、外部から熱を与えずに効率よく水溶液を作ることができる)。水溶液を濃縮すると一水和物 NaOH・H2Oが析出する。
:\rm NaOH(s) + H_2O(l)\ \overrightarrow\longleftarrow \ NaOH \cdot H_2O(s),    \mathit H^\circ = -23.10 \mbox^
:\rm NaOH(s) \ \overrightarrow\longleftarrow \ Na^+(aq) + OH^-(aq),    \mathit H^\circ = -44.51 \mbox^
二酸化炭素を吸収する能力が強く、水溶液は実験室においてその吸収剤として用いられる。
:\rm 2 NaOH + CO_2 \ \longrightarrow \ Na_2CO_3 + H_2O
市販の製品は多少の炭酸ナトリウムを含んでいる(空気中の二酸化炭素と反応して表面に生成されるものも含む)が、50 % (d = 1.52 g cm-3, 19 mol dm-3) 程度の濃厚水溶液では、炭酸ナトリウムはほぼ完全に沈殿しこれを含まない水溶液の調整が可能となるため、分析化学において中和滴定などに用いられる。
工業用にはフレーク状やビーズ状のものもあるが、通常まとまって使用する場面では 48 % 水溶液(工場出荷時の質量%)が流通しており、凝固点約 10 、沸点約 138 。性状は無色透明からやや灰色。密度は約 1.5 g cm-3。固体および水溶液伴に空気中の二酸化炭素を吸収し炭酸ナトリウムを生じるため密栓して保存する必要があるが、ガラスを徐々に侵しケイ酸ナトリウムを生じて固着するため、ガラス瓶、特にすり合わせの栓は使用しない。
また、両性元素であるアルミニウムと反応してアルミン酸ナトリウム水溶液を生成し水素を発生する。その他、亜鉛およびガリウムなどもアルミニウムより反応性は低いが濃水酸化ナトリウム水溶液と徐々に反応する。
:
\rm 2 NaOH + 2 Al + 6 H_2O \longrightarrow 2 Na + 3 H_2

なお、強いアルカリはアミド結合ペプチド結合)を加水分解するので、タンパク質を腐食する作用を持つ。したがって、皮膚等に付着したまま放置すると火傷のような(ぬるぬるする)症状を起こすので、付着した場合は即座に水で、きれいに洗い流す。水酸化ナトリウムを完全に除去しないと、皮膚の深部まで徐々に侵していく性質がある。水溶液の場合は徐々に水分を失って濃度が高くなり、またフレーク(固体)の場合は潮解性によって強いアルカリ性を示す。ちなみに、皮膚がぬるぬるするのは、皮膚のタンパク質が水酸化ナトリウムによって溶かされているためである。特に、眼に入った場合失明のおそれがあるので、取扱いには注意を要する。万が一身体に付着した場合はこすらずに大量の水で洗い続け、医師の治療を受ける。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「水酸化ナトリウム」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Sodium hydroxide 」があります。




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