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若気嘲弄物語(にゃけちょうろうものがたり・若気嘲哢物語)は室町時代に書かれたお伽草子。全1冊。 == 概要 == 現存するのは島原図書館松平文庫蔵書の写本1冊のみである。その写本の奥書には天文17年(1548年)6月中旬の右大臣一条兼冬による一文として「右一冊者故禅閤<後成恩寺>之述作云々、一笑云々」とあることから、古くから兼冬の曾祖父である一条兼良の著作であるとする説と反対に兼冬が兼良の著作であることを否定したとする説があった。だが、物語における『伊勢物語』の解釈と同物語に関する兼良の注釈書(『伊勢物語愚見抄』)との差異がある〔特に兼良は当時の『伊勢物語』の注釈書に多く見られ、『若気嘲弄物語』にも引用されている「在原業平には妾(愛人)が3000人(以上)いた」などの説を厳しく批判している(田村、2013年、P87-91)。〕ことから、同一人物の著作(=一条兼良の著作)であると見るのは難しいと考えられている。ただし、物語の舞台として「宝徳2年6月17日(1450年7月25日)」の夜であることが明記されており、室町時代の著作であるとは考えられている。俗に“稚児物”と呼ばれる分野に分類されるが、この類型に見られる稚児との男色を描くのではなく、反対にこうした風潮を否認するために書かれたという点で珍しい作品と言える。一貫して男色否定の啓蒙に重点が置かれているために明確な起承転結を欠き、「物語としての興趣は乏しい〔今西、『日本古典文学大辞典』〕」「やや衒学的で戯文的な要素の強い物語〔伊藤、『お伽草子事典』〕」という評価につながることになる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「若気嘲弄物語」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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