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英語訳聖書(えいごやくせいしょ)は、英語に翻訳された聖書。宗教改革期に現れた欽定訳聖書が長い間権威ある標準訳として用いられ、近代英語の形成と英文学に大きな影響を与えた。19世紀末から20世紀にかけては新たに多くの英語翻訳が現れ、聖書協会の組織力を背景にして他言語への翻訳にも影響を与えている。 thumb == 古英語から中英語の時代(1500年まで)== 中世では、ラテン語が得意ではない聖職者のために、注釈という形でラテン語聖書に英語訳を付けるということは行われていた。注釈でない独立した英語訳聖書にしても、7世紀末にベーダ・ヴェネラビリス が古英語へ聖書を翻訳しており、中世での英語翻訳の事例が無いわけではない。しかし14世紀の最後の四半世紀まで聖書全体が英訳されることはなかった。 ノルマン征服に始まる1066年からは中英語の時代である。この時代にも断片的な翻訳事例が現れているが、特筆するべきは1300年代末に現れたジョン・ウィクリフの聖書(ウィクリフ聖書)であろう。ジョン・ウィクリフ は初めて、聖書を中英語に翻訳する組織を立ち上げたのである。翻訳は共同作業によるものであり、どの部分がウィクリフの手になるものなのかははっきりしていない。たとえば旧約聖書はニコラス・ヘリフォード(:en:Nicholas Hereford)が訳してウィクリフが完成したのだろうと思われている。新約聖書の翻訳は1380年に、旧約聖書はその数年後に出た。 教会の権威筋は現地語への聖書翻訳を、教会の祝福を受けていないものとして公的に糾弾していた。そしてそういう人間達に異端あるいは ロラードというレッテルを貼っていた。ウィクリフは迫害を受け、ウィクリフの聖書は禁止されたのである。にも関わらず、ウィクリフの死後に改訂版が出回って、およそ100年間使われ続けた。今日、ウィクリフは宗教改革の先駆者として評価されている。 ウィクリフの翻訳が出たちょうど次の15世紀にはルネサンスがあり、印刷機が発明された。それまでは、聖書の翻訳はラテン語もしくはフランス語からの翻訳であり、ギリシア語やヘブライ語原典は文芸復興による古典語研究の流行とグーテンベルクの可搬式印刷機(1455年)によって初めて手にすることができたのである。この2つの事件で、聖書英語翻訳史には実りの多い時期が始まることになる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「英語訳聖書」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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