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草子地(そうしぢ・そうしのち)とは、物語文学における本文の一部を示す術語である。中世の源氏学(源氏物語等の注釈の学問)の中で用いられ始めた概念であるが、現代でも物語の主題や構想等と関連して作者の意図をくみ取るための重要な道具概念としてさまざまに議論されている。 == 概要 == 現在の散文形式の文章の中で、会話文や引用文を除いた叙述の部分を指すときに使用される「地の文」という概念の元になった概念であり、鎌倉時代後期に成立したと見られる注釈書『異本紫明抄』には、「物語字詞」という後の「草子地」の元になったと思われる概念が見られるが、1482年成立とされる宗祇による源氏物語の帚木巻についての注釈書『雨夜談抄』(別名「帚木別注」)が「草子地」という術語の初出と見られる〔井爪康之「源氏物語表現・発想事典 草子地」秋山虔編『源氏物語事典』学燈社〈別冊国文学〉No.36、1989年(平成元年)5月10日、pp. 210-211。 〕。1493年成立の『一葉抄』では、「此の物語には『作者の詞』・『人々の心・詞』・『草子の詞』・『草子の地』があるので「よく分別すへし」と記している。その後1504年成立の『弄花抄』や1510年成立の『細流抄』などでもこの草子地についてはしばしば触れられている。このように旧注の時代以来しばしば用いられている術語であるにもかかわらず、当時の人々にとってこの「草子地」とは自明の概念であったらしく、「草子地」の定義を明記した注釈書は存在しない。さらにはそれぞれの注釈書ごとに「草子地」の指し示す範囲が異なると考えざるを得ない場合もある。この「草子地」は「準拠」と並んで中世の源氏学に発祥を持つ術語であり、論者ごとの異なりを持ちながらも現在も源氏物語を理解するために有用な道具概念として広く使われている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「草子地」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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