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『蒸気船ウィリー』(じょうきせんウィリー、原題:''Steamboat Willie'')は、1928年11月18日にアメリカ合衆国で公開されたディズニー制作の音入り(トーキー)短編アニメーション作品である。 ミッキーマウスの短編映画シリーズとして最初に公開された作品である。 == 概要 == 世界初のトーキー・アニメーション、つまり音声つきのアニメーション作品であるという評価がなされることが多いが、正確にはこれは間違いである。この作品以前にフライシャーの『なつかしのケンタッキーの家(Old Kentucky Home)』(1924年)、『おお、メイベル(Oh Mabel)』(1924年)、ポール・テリーの『ディナー・タイム(Dinner Time)』などが既に音声つきアニメーションとして制作されている。『蒸気船ウィリー』の価値は、サウンドトラック方式を採用し、映像と音楽を完全にシンクロさせたというところにある〔有馬哲夫著『ディズニーとライバルたち アメリカのカートゥーン・メディア史』(2004年 フィルムアート社)〕。 一般的には、この作品がミッキーマウスとミニーマウスのデビュー作とされているため、公開日の11月18日はミッキーとミニーの誕生日、もしくはスクリーンデビューの日となっている。厳密には本作の前に作られた『プレーン・クレイジー』と『ギャロッピン・ガウチョ』に出演しているが、公開は本作が最初だった。 ウォルト・ディズニーは『オズワルド・ザ・ラッキー・ラビット』の版権をユニバーサル映画に奪われてから、信頼するアニメーターであったアブ・アイワークスと共に新たなキャラクター、ミッキーマウスを考案した。当時の主流はサイレント映画であり、ミッキーを主役にしたサイレント映画を数本作ったが、配給会社には受け入れられなかった。しかし1927年に世界初のトーキー映画である『ジャズ・シンガー』が公開され、トーキーがこれからの主流になっていくと確信したウォルトはアニメでもトーキーを利用できないかと考え、当時サイレント映画用に作っていた『蒸気船ウィリー』をトーキー映画として作り直す。ニューヨークのコロニー・シアター(現ブロードウェイ・シアター)で公開された本作はまさに大成功を喫し、その後のディズニーの基盤となった。ミッキーは裸足で素手だったものが、この映画の中で靴を履いている。 配給業者さがしに難航した本作であるが、封切られてからはプレスや観客の評判を呼び、映像と音声を完璧にシンクロさせた画期的・独創的な手法が評価された。 劇中のミッキーやミニー、ピートなど全ての声をウォルト自身が演じている。タイトルと内容は喜劇俳優バスター・キートンの『キートンの蒸気船』(''Steamboat Bill Jr.'')のパロディである。 2009年公開の長編作品『プリンセスと魔法のキス』以降、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオズ制作のアニメーション作品のオープニングロゴタイトルとして、本作の1カットを使ったものが新たに製作、使用されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「蒸気船ウィリー」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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