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蚊遣り具(蚊遣具:かやりぐ)とは、山仕事や農作業、草刈りの際に蚊や虻、ブヨなどから身を守るための携帯型又は定置型の防虫道具である〔蚊遣り具 『みんぱく e-news』、2006年8月16日刊行、加藤謙一、国立民族学博物館〕〔第1回 絵から見えてくるもの-シカブ(シカビ)・田植- 富山市民俗民芸村|民俗資料館|民俗資料館だより〕。現代では使われない日本独特の道具とされる〔。また、蚊取線香などの灰皿(受け皿)である蚊遣器(かやりき)とは異なるものである〔収蔵庫I - 壁面ケース(ランプ形土器) 金沢市立埋蔵文化財収蔵庫ホームページ〕〔館所蔵のシカブ 富山市民俗民芸村|民俗資料館|民俗資料館だより〕。 ブヨなどの害虫が身体に寄ってくるのを防ぐ目的に、木綿、ヨモギ、スベ(わらしべ)、わらびのほどろ、粟がら、ボロ布、ヒエぬか、毛髪〔4.防除作業用具 香川県農業試験場 農業資料館〕などを藁苞(わらづと)の中に入れ、腰に下げ、先端に火をつけ、煙で虫を寄せ付けない道具である〔。蚊遣り具の形状には苞状、棒状、縄状などがある〔。蚊遣り具の使用法には定置と携帯があり、定置の場合は、棒などに吊り畑の畔などに立てておく〔。また、携帯する際は、服に火がつかないように、服と蚊遣り具の間に木や竹を挟むなどの工夫をしていたという〔。 蚊遣り具は日本全国の山村地方に分布した〔。全国的には「かび(蚊火)」、「カベ」と呼ばれることが多かった〔。 18世紀(江戸時代)に描かれた『富山藩領山方絵巻』には、農民が田植えにて“蚊遣り具”を用いている様子が描かれている〔「富山藩領山方絵巻」 (伝 木村立嶽、1853年(嘉永6年)年以降、富山市郷土博物館所蔵) - 富山市民俗民芸村|民俗資料館|民俗資料館だより〕。 なお、蚊火や蚊遣火(かやりび)は夏の季語である〔季語・蚊遣火 季語と歳時記 | 5000季語の検索サイト - NPO法人季語と歳時記の会〕。 == 注釈 == 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「蚊遣り具」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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