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「蜘蛛の糸」(くものいと)は、芥川龍之介の児童向け短編小説。 小松左京による同名の掌編小説があるが、この作品のパロディである。 == 概要 == 1918年(大正7年)4月に鈴木三重吉により創刊された児童向け文芸雑誌『赤い鳥』創刊号に発表された。芥川龍之介が手がけたはじめての児童文学作品で、芥川にとって鈴木は夏目漱石門下の先輩にあたる。神奈川近代文学館が所蔵する肉筆原稿には鈴木三重吉による朱筆が加えられている。 単行本としては、翌1919年1月15日に新潮社から出版された『傀儡師』に収録されている。 この話の材源は、ドイツ生まれのアメリカ作家で宗教研究者のが1894年に書いた『Karma: A Story of Early Buddhism (カルマ)』の鈴木大拙による日本語訳『因果の小車〔『因果の小車 』 pp15-19、長谷川商店、1898年 - 国立国会図書館デジタルコレクション〕』であることが定説となっている 。原書には仏教説話を8編収録しているが、材源となった「The Spider-web」〔Paul Carus, Karma: A Story of Early Buddhism, pp25-31, 1917, Open Court Publishing Company, Chicago 〕はケーラスの創作である〔 長尾佳代子, 仏の放光と蜘蛛の糸 ―ポール・ケイラスの原作に日本の絵師が重ねたイメージ―, 大阪体育大学紀要 37, 17-32, 2006-03 〕。翻案の過程で芥川がケーラスの『カルマ』のテーマを十分に理解していなかったために物語の展開、特に冒頭と末尾での釈迦如来の行動に矛盾が生じたという見方があり、その理由としてケーラスが当時における近代仏教学の影響をうけて『カルマ』を執筆したのに対して、芥川は日本で変容した仏教を想定して執筆したことが挙げられている〔 小林信彦, 「芥川龍之介の童話『蜘蛛の糸』 : ヨーロッパ人の仏教説話を翻案する試み」, 桃山学院大学人間科学 (36), 81-196, 2009-03-10 〕。 『カルマ』材源説以前には、ドストエフスキーが1890年に出版した長編小説『カラマーゾフの兄弟』における「1本の葱」の挿話に着想した作品であると考えられていた。 主人公の名は原文『カルマ』では「Kandata」で、鈴木大拙訳『因果の小車』では「犍陀多」という漢字を当ててカンダタと読ませた〔〔ガンダルヴァの訳語のひとつ「犍陀羅」(けんだら)からの連想か。〕ので、芥川もこのまま使っているが、去勢した雄牛を意味する「犍」の字の読音は本来「ケン」であり、「カン」という読みはない。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「蜘蛛の糸」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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