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線型代数学における行列の定値性(ていちせい、) は、その行列に付随する二次形式が一定の符号を持つか否か (二次形式の定値性) と密接な関係を持つ概念だが、付随する二次形式を経ることなくその行列自身の持つ性質によって特徴づけることもできる。 この概念は対称行列およびエルミート行列に対して定義するのが通例であるが、そうではない行列を含むように「定値性」の概念を一般化して適用する文献もある。 == 定義 == ; 正定値 : 実対称行列 が正定値 であるとは、 個の実数を成分に持つ零ベクトルでない任意の列ベクトル に対して、二次形式 が必ず正となるときに言う。ここに は の転置行列を表す。 : より一般に、 エルミート行列 が正定値であるとは、任意の非零複素ベクトル に対して、 が常に正の実数となるときに言う。ここに は の共軛転置行列である。 ; 負定値 : エルミート行列 が負定値 であるとは、 の(実の場合は の)任意の非零ベクトル に対して が成り立つときに言う。 ; 半正定値 : が半正定値 または非負定値 であるとは、 の(実の場合は の)任意の非零ベクトル に対して が成り立つときに言う。 ; 半負定値 : が半負定値 または非正定値 であるとは、 の(実の場合は の)任意の非零ベクトル に対して が成り立つときに言う。 ; 不定値 : 正定値、負定値、半正定値、半負定値の何れでもないエルミート行列は、不定値あるいは不定符号 であると言う。 正定値行列は正定値対称双線型形式(複素の場合は対称半双線型形式)に、あるいはベクトル空間の内積に近しい関係を持つ〔Stewart, J. (1976). Positive definite functions and generalizations, an historical survey. Rocky Mountain J. Math, 6(3). 〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「行列の定値性」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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