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表具(ひょうぐ)とは、布や紙などを張ることによって仕立てられた巻物、掛軸、屏風、襖、衝立、額、画帖など。または、それらを仕立てること。仕立てることを表装(ひょうそう)とも称する。 表装を職業としている人を、表具師(ひょうぐし)または経師(きょうじ)という。表具師の主な仕事内容には、掛軸、屏風、衝立、額、画帖、巻物などの修理をはじめ、襖の新調、張替、障子貼りなども含まれる。古くは表補絵師(ひょうほうえし)と呼ばれた〔小山田ほか、p.142.〕。 == 略歴・概要 == 平安時代ごろ、遅くとも鎌倉時代に中国から伝来した技術と伝えられる。経巻、仏画などを保護・装飾することから始まったのが表具の歴史である。当時は経巻制作の実作業者のことを「装潢手」(そうこうしゅ〔潢(こう)はさんずいに黄の異体字、染色の意。〕)と称しており、「経師」は写経生を指す語であった。 室町時代、1494年(明応3年)に編纂された『三十二番職人歌合』には、はり殿(張殿)とともに「へうほうゑ師」(表補絵師)として紹介され〔、1500年(明応9年)に成立したとされる『七十一番職人歌合』の二十六番には、仏師と共に「経師」として紹介されている。後者での経師は僧侶の姿をしている。後に「ひょうほうえ師」と呼ばれる専門職として独立するようになったと考えられている〔山本、p.5-6〕。「ひょうほうえ師」は、表補絵師、絵師(衤に表、衤に背)、あるいは表補衣師といった表記がなされた。 室町時代には寺院の床の間を民間がまねて設けるようになり、桃山時代に鑑賞用の表具がめざましい発展を遂げる。また茶の湯の流行も表具の発展に影響している〔湯山、p.11-12.〕。茶の湯の世界で珍重された牧谿ら中国画人の作品であっても、表装が貧弱では売れず(『蔭凉軒日録』)、高価な絵ほどそれに見合った表装が必要という意識が読み取れる。 第二次世界大戦以降では、1946年(昭和21年)5月1日、「東京表具組合」(のちの東京表具経師文化協会、現在の東京表具経師内装文化協会)が発足、表具・経師・内装インテリアの3部門をもつ組織として活動している〔協会概要 、東京表具経師内装文化協会、2012年8月27日閲覧。〕。全国組織は、全国表具経師内装組合連合会である〔全国表具経師内装組合連合会 、東京表具経師内装文化協会、2012年8月27日閲覧。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「表具」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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