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『複雑な彼』(ふくざつなかれ)は、三島由紀夫の長編小説。国際線のスチュワード(男性フライトアテンダント)に恋するお嬢さんと、複雑な「彼」の遍歴をめぐる物語。三島の純文学作品とは趣の異なる娯楽的作風の恋愛小説である。27歳の主人公〈宮城譲二〉のモデルは、実在した日本航空の元男性客室乗務員で、その後作家となった安部譲二(本名・安部直也)である。「安部譲二」というペンネームは、この主人公の名前に由来する〔安部譲二「解説」(文庫版『複雑な彼』)(角川文庫、2009年)〕。 1966年(昭和41年)、週刊誌『女性セブン』1月1日号から7月20日号に連載され、同年8月30日に集英社より単行本刊行された。書籍出版に先立つ同年6月22日には、田宮二郎主演で映画も封切られた。文庫版は角川文庫で刊行されている。 == 作品成立・モデル == 三島由紀夫は『複雑な彼』の執筆のきっかけと動機について、以下のように語っている。 この〈ある友人〉というのが安部譲二のことで、安部は後年に、「『複雑な彼』は、私の二十七歳までの半生記で、背中に彫物が……等の細部を除けば、なんとも私が生きて来た事実そのままです」とし〔安部譲二「解説」(文庫版『複雑な彼』)(集英社文庫、1987年)〕、三島との出会いについては、「思えば、三島由紀夫先生と私は永い御縁でした。あれは昭和二十八年頃のこと、私が初めて用心棒を組から命じられたゲイバーで、私は先生とお近づきになったのです」と語っている〔〔〔安部譲二は、2009年刊行の角川文庫版の解説では、三島がまだ有名でなかった昭和30年代初めに出会ったと書いているが、三島がその店に通っていた『禁色』発表時期から見ると、集英社文庫版の「昭和28年頃」という証言の方が妥当である。〕。 なお、三島は〈複雑な彼〉という意味について、「ある意味で実に単純に男性的な人間を、女性の側から見た表現といへるでせう。われわれは、自分と反対の性を、ともすると神秘的に見すぎるのです」と説明しながら〔三島由紀夫「『複雑な彼』のこと」(女性セブン 1966年1月26日号に掲載)〕、この主人公についてと、田宮二郎が映画でその役をやることになった経緯について以下のように述べている〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「複雑な彼」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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