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武蔵野鉄道デキカ10形電気機関車(むさしのてつどうデキカ10がたでんききかんしゃ)は、西武鉄道の前身事業者である武蔵野鉄道が、保有する路線の電化完成に際して1923年(大正12年)に新製した〔「私鉄車両めぐり(39) 西武鉄道(完)」 (1960) pp.41 - 42〕、武蔵野鉄道初の電気機関車である〔。 形式称号の「デキカ」とは、電気機関車(デンキキカンシャ)を表す、武蔵野鉄道における電気機関車専用の車両記号である〔西武鉄道100年 E12修復完成記念披露会。(中) - 鉄道ホビダス 編集長敬白(2012年5月15日) 2012年12月29日閲覧〕。 == 概要 == 武蔵野鉄道(武蔵野鉄道本線、現・西武池袋線)〔「西武鉄道のあゆみ - その路線網の拡大と地域開発」 (1992) pp.101 - 102〕は、軌間1,067mm(狭軌)の非電化路線として、1915年(大正4年)4月〔に池袋 - 飯能間が開通し、旅客・貨物輸送とも蒸気機関車牽引によって運行された。その後、沿線人口の増加に伴う利用客増に対応し、全線の電化工事を実施して電車による運行に切り替えることによって〔「西武鉄道のあゆみ - その路線網の拡大と地域開発」 (1992) p.104〕、所要時分の大幅な短縮ならびに運行の高頻度化を図ることとし〔、1922年(大正11年)10月〔「西武鉄道のあゆみ - 路線の役割と経営の歴史過程」 (2002) p.101〕に池袋 - 所沢間の架線電圧1,200V規格による電化が完成した〔。 電化完成と同時に旅客輸送についてはデハ100形電車の導入によって電車運転に切り替えられたが〔「私鉄車両めぐり(80) 西武鉄道 1」 (1969) pp.69 - 70〕、貨物輸送については依然として蒸気機関車によって運行されていたことから、これらの代替および動力近代化を図る目的で電気機関車の導入が行われることとなり〔、1923年(大正12年)11月〔にデキカ10形11 - 13の3両の電気機関車がアメリカ・ウェスティングハウス・エレクトリック (WH) 社において新製・輸入された〔。 デキカ10形(以下「本形式」)は、車体の前後に前方へ張り出した機械室を配した、いわゆる凸形の33t級車体を備え〔「西武鉄道の電気・蓄電池機関車」 (1969) p.63〕、動軸を4軸備える「D形電機〔1928年(昭和3年)の日本国有鉄道(国鉄)における形式称号規程改訂に際して制定された、動軸数に応じてAから順にアルファベット記号を割り振る表記方式による呼称。動軸を「4軸」備える本形式はAから数えて4番目の「D形」となる。〕」で〔、ウェスティングハウス・エレクトリック社がメーカー標準型電気機関車として設計・製造し日本国内にも数多くが輸入された凸形電機各形式と共通する特徴を備える〔「西武鉄道の電気機関車」 (1992) pp.241 - 242〕。中でも本形式は通票閉塞方式を採用する武蔵野本線における運用時のタブレット収受の便宜を図るため〔、ウェスティングハウス・エレクトリック社における原設計に沿って運転台を進行方向右側に設置したことが特色であった〔。 本形式の導入によって貨物列車についても動力近代化が図られ、戦後の武蔵野鉄道と(旧)西武鉄道の合併に伴う(現)西武鉄道成立後に実施された幾度かの改番を経て、最終的に本形式はE11形と改称、1973年(昭和48年)まで在籍した〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「武蔵野鉄道デキカ10形電気機関車」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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