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電子媒体(でんしばいたい、記録メディア、データメディアとも)は、映像機器や音響機器での映像や音楽の記録再生や、電子計算機(コンピュータ)での情報処理に使用する記録媒体の総称。コンピュータで扱う情報については、記録内容は全てデジタルデータである、という特徴がある一方、映像機器や音響機器においては、アナログ方式で記録再生されるものもある。また、かつては磁気テープ(ビデオテープやコンパクトカセットなど)が主流であったが、近年はハードディスクドライブやCD-ROM、DVD-ROM、BD-ROMなど、ディスク形状のものが主流になりつつある。 #狭義の電子媒体は、主としてリムーバブルメディアの事を言う。 #広義の電子媒体は、主記憶装置(メモリー)以外の記憶装置(すなわち補助記憶装置)に使用されている媒体を指す。また、記憶媒体、記録媒体、ストレージとも言う。 #さらに広義の概念としては、インターネットなどでファイルを伝達する場合に、プロトコルであるHTTPやFTPを「電子媒体」の概念に含める場合もある。 #広告などで折込チラシや新聞広告を「紙媒体」と言うのに対し、Webやメールなどを活用した広告を「電子媒体」と呼ぶ場合がある。製本された資料などをPDFなどのデータに変換したものも「電子媒体」と呼ぶこともある。→電子書籍、電子出版 本項目では1の狭義の電子媒体について記述する。その余の電子媒体に関しては上述の各項目を参照のこと。 == 電子媒体の種類 == 電子媒体には一般的に大きく分けて、磁気、光、光磁気、半導体、などが使われている。 多く使われている電子媒体のうち、主な物を以下に列挙する。 * 磁気テープ:ポリエステルなどの樹脂で作られたテープに磁性体を塗布して、映像や音楽、コンピュータのプログラムやデータなどを磁気記録するもの。ランダムアクセス性能に劣るという欠点がある。 * DDS(デジタル・データ・ストレージ):DAT技術を利用した大容量補助記憶装置。業務用に使われる。 * 磁気ディスク * ハードディスクドライブ(HDD):アルミニウム(過去にガラスのものもあった)の円盤に磁性体を塗布して、映像や音楽、コンピュータのプログラムやデータなどを磁気記録するもの。きわめて大量のデータを保存することができ、2009年現在の最大容量は3.5インチサイズの単一HDDで2テラバイトに達している。容量当たりの単価が安価であり、アクセススピードにも優れていることからパーソナルコンピュータ・サーバなどのコンピュータに広く使われているほか、最新鋭のデジタルAV機器には、標準で搭載されている製品が多い。信頼性が比較的低いという欠点があり、業務用機器ではRAIDなどで危険分散をはかっている。 * フロッピーディスク(FD):薄いポリエステル円盤に磁性体を塗布して、データを磁気記録するもの。フラッシュメモリや記録型光ディスクに置き換えられつつある。 * 光ディスク * コンパクトディスク(CD) * CD-DA:コンパクトディスクにデジタル音声データを収める規格。 * CD-ROM:CDに音声データだけではなく、様々なコンテンツを収録出来るようにしたもの。読み出し専用。 * CD-R:ユーザが内容を書き込む事が出来るCD。いったん書き込んだ内容そのものは、基本的には変更できないライトワンスタイプ。ファイナライズ処理をする事で、上記のCD-ROMとなるため、多くの機器での読み出しが可能になる。 * CD-RW:ユーザが内容を書き込む事が出来るCD。CD-Rと違い、書き込んだ内容を変更したり、フォーマットして消去できる。 * DVD(デジタルバーサタイルディスク) * DVD-Video:DVDに映像、音声、字幕などを収める規格。 * DVD-ROM:DVDに動画データだけではなく、様々なコンテンツを収録出来るようにしたもの。読み出し専用。 * DVD-R:ユーザが内容を書き込む事が出来るDVD。いったん書き込んだ内容そのものは、基本的には変更できないライトワンスタイプ。DVD+Rは、規格が異なるが同様のメディアである。いずれも、ファイナライズ処理をする事で、上記のDVD-ROMとなるため、多くの機器での読み出しが可能になる。 * DVD-RW:ユーザが内容を書き込む事が出来るDVD。DVD-Rと違い、書き込んだ内容を変更したり、フォーマットして消去できる。DVD+RWは、規格が異なるが同様のメディアである。 * DVD-RAM:ユーザが内容を書き込む事が出来るDVD。DVD-RWと違い、ランダムアクセスを重視し、書き換え可能回数(書き換え寿命)も長い。また、書き換えに専用のアプリケーションを必要としない事が多い(ただし、デバイスドライバの組み込みは必要な事が多い)。 * Blu-ray Disc(ブルーレイディスク、BD):大きさについては、CD、DVDと同じであるが、ディスクの多層化により200GB程度の大容量化が可能となった。主に高精細度テレビジョン放送動画データの保存に使用される。CD、DVDと同様に書き込み可能な規格も策定されている(BD-R、BD-RE)。 * レーザーディスク(LD):直径30センチの両面書き込み可能なディスクで、最大2時間の映像を記録することが可能である。しかし、一般家庭での書き込みが不能で読み取り専用、材料の劣化が早い、などの問題点が多く、2007年3月にディスクの製造は終了した。 * 光磁気ディスク(MO):耐久性にすぐれ、寿命が非常に長い記録技術。書き換えに専用のアプリケーションを必要としない事が多い。 * ミニディスク(MD):ソニーが開発した小型の光磁気ディスクで、ATRAC方式で記録再生される。音楽録音用メディアとして日本では広く普及しているが、海外ではあまり使われない。データ記録に使われることもある(MD DATA)。 * フラッシュメモリ * フラッシュディスク(SSD:Solid State Drive):入出力をハードディスクドライブと同等の規格(シリアルATAなど)にしたフラッシュメモリで、コンピュータの起動ディスクとして使用可能な記録媒体。駆動部がないためシーク時間がきわめて短く、高速なランダムアクセスができる。HDDに比べ消費電力が低く、振動や衝撃には格段に耐久性があるため、ノートパソコンなどの携帯機器では記録媒体として期待されている。 * メモリーカード:薄型でカードのような外見をもつ。デジタルカメラや携帯電話でよく使われている。メモリーカードを使うタイプのカムコーダやデジタルオーディオプレーヤーもある。 * USBメモリ:USBポートを用いてデータを転送する、手軽な補助記憶装置。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「電子媒体」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Electronic media 」があります。 スポンサード リンク
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