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(n) baton =========================== ・ 警棒 : [けいぼう] (n) baton ・ 棒 : [ぼう] 【名詞】 1. pole 2. rod 3. stick
警棒(けいぼう)は、棍棒の種類の一つで、護身用具・逮捕具として使用される物を指す。武器として使われる棍棒が殺傷力を高める構造になっているのに対して、警棒は過度に相手を傷つけない形状をしている事が多い。かつては木製の物が主流であったが、現在ではカーボン製や金属製、強化プラスチック製、硬質ゴム製の物も使用されている。単純な棒状でなくトンファー型の物や伸縮式の特殊警棒も存在する。 == 日本における警棒の扱い == その機能・用法上〔刃物や拳銃などと比較して相手に致命傷を負わせる危険が少ないなど〕、警察官や警備員〔ちなみに現在の日本の警備業の業界用語では「警棒」のことを「警戒棒」(けいかいぼう)と呼称している〕が警棒を携帯していることが多い。基本的には殺傷力の低い護身用具として使われるが、扱いようによっては相手を死傷させかねない、れっきとした武器ともなる。日本では、警棒の購入や所有には法的規制は無いが、みだりに携帯すると違法(軽犯罪法違反など)とされる場合があり、充分な注意が必要である〔法令上・法解釈上・判例における「所持と携帯の違い」に要注意〕。なお、警察官や警備員の警棒操典では、使用に際しては過剰防衛にならないよう"首から下の部分"を、"殴る"のではなく"叩く・打つ"など、相手に与える打撃は制圧の為の必要最低限とする事が指導されている〔しかし実際には相手が暴れるなどした場合、的を絞り込めないため、取り押さえに際して首から上への打撃がなされた例は多い〕。 日本においては、警察官や警備員が用いる警棒の基準として、かつて「長さ60センチメートル以下、直径3センチメートル以下、重さ320グラム以下の円棒とする」と警察庁の規格が定められ用いられていたが、治安情勢の変化に伴い、警察官の用いる物については2006年11月より、後述のように規格が変更された。これに合わせて、警備員が用いる物についても、通達〔警備員等の護身用具の携帯の禁止及び制限に関する都道府県公安委員会規則の基準について(依命通達) (平成21年3月26日付け警察庁乙生発第3号)〕により規格が変更されている。 なお、機動隊などが装備する長い棒は警杖(けいじょう)と呼ばれ、警棒と区別される〔「警杖」は「杖」の漢字が常用漢字表外字であるため、公式には「警じょう」と表記される。これは「拳銃」のことを「けん銃」若しくは「短銃」と表記するのと同じことである〕。また、警杖は武器・護身用具・捕具として以外にも、犯罪捜査の際に遺留品を探すために藪を掻き分けたり、応急処置の担架の芯としても利用されるなど、広い用途で使われている〔『警戒杖術』1ページより〕。全長は90cm・120cm・180cmの3種類が存在する。 最近では警備員の携帯できる護身用具の基準が従来より緩和され、一定の条件のもとで民間警備会社の警備員も警戒杖(けいかいじょう)という名称で警杖を携帯できるようになった〔従来の警戒杖の規格は「長さ90センチメートル超130センチメートル以下の円棒(白樫若しくはこれより硬度の低い木材若しくは強化プラスチックを主たる材質とする直径2.8センチメートル以下のもの又はアルミ合金を主たる材質とする先筒部分の直径2.8センチメートル以下及び厚さ0.2センチメートル以下の2段式若しくは3段式のもの)」であったが、警戒棒の規格変更に応じて警戒杖の規格も変更された。詳細は「警備員等の護身用具の携帯の禁止及び制限に関する都道府県公安委員会規則の基準について(依命通達)」(平成21年3月26日付け警察庁乙生発第3号)を参照のこと〕。 警察官の用いる警棒については、2006年11月から規格が変更され、従来のものより12センチ長い65センチになり、強度も改良された。パトロールなどの際、相手が警察官に抵抗するケースが近年増加し、凶器を持つ相手に向かい合う場面も多く、一線の警察官から「短くて相手と間合いが取りにくい」などと警棒の改良を求める声が出ていた(棒状鈍器やナイフ位ならばともかく、日本刀や包丁を振り回されたら警棒を使うより拳銃で威嚇する方が効果的)。 新しい警棒は従来と同じアルミ合金製の伸縮式で鍔付き。グリップの材質を改良するなどし、振った時に滑り落ちにくくした。全体的に太くなって強度が増したという。また、持ち手側に、窓を割って突入する際に用いる、王冠状のグリップエンド「ガラスクラッシャー」を取り付けているものもある。 警備員が用いる警棒についても、他の護身用具と共に見直しがなされた結果、前述の通達により「長さ30センチメートル超90センチメートル以下、その長さに応じて定められた重さ(10センチごとに最大重量が定められている。最大で460グラム)以下の円棒で、鋭利な部分がない物」に規格が変更された。 交番や警察署をあらわす地図記号として用いられる×印は、警棒を交差させた形を図案化させたものである。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「警棒」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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