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【名詞】1. slave labour, forced labour 2. compulsory service, compulsory labour 3. exacted service =========================== ・ 賦役 : [ぶえき, ぶやく] 【名詞】1. slave labour, forced labour 2. compulsory service, compulsory labour 3. exacted service ・ 役 : [やく] 1. (n,n-suf) use 2. service 3. role 4. position
賦役(ぶえき)とは、農民のような特定階級の人々に課せられた労働である。公共への労働力としてほぼ無給で働かされた。私有地における小作人の賦役は歴史上広く見られる。賦役は文明の始まりにも遡ることができ、最古の課税形態の一つである。 いわゆる強制労働と比べると断続的で期間が限定的であるという違いがある。賦役の場合は通常一年のうち一定の日数を賦役として働くことになる。十分の一税のような課税と異なり、土地や作物、金銭を持たない者に対しても課すことができ、それゆえ経済的に未熟なうちは施行される傾向にある。 中世および近世ヨーロッパと関連が深い用語であるが、厳密に時期や場所を限定して使われるものではない。賦役の実施は広範に見られ、太古の昔から今日に至るまで存在する。古代から近代までのエジプト、古代ローマ、中国、日本、ヨーロッパ全土、インカ、アンリ1世の支配下および米国占領下(1915年から1934年)のハイチ、1960年代半ばまでのポルトガルのアフリカ植民地、で実施されてきた。賦役の形態は最近まで米国に存在し、またカナダでは未だに存在している。 ==語源== 英語で賦役を意味する''corvée''という単語はローマ時代に起源をもち、フランス語を経て英単語となった。後期のローマ帝国では市民は税を払う代わりにラテン語で''opera publica''と呼ばれる公共事業を行った。多くの場合それは道路や橋の建設といったものであった。またローマの領主たちは小作人や解放奴隷に労働力を提供させることができた。これは''opera officiales''と呼ばれた。 中世ヨーロッパにおいては農奴たちに毎年課されたものを''opera riga''と呼んだ。これは主に耕作や収穫といった形で課せられた。必要に応じて領主は''opera corrogata''と呼ばれる追加の労働を課した。この''corrogata''が''coroatae''、''corveiae''と変遷し、最終的に''corvée''となり、意味合いも定期的なもの例外的なもの、どちらの意味も含むように変化した。この中世の労働賦役は全くの無給ではなかった、慣例的に労働者はその場で消費される飲食という形でごくわずかな支払いを受けることができた。賦役はときに徴兵も含み、軍事物資の徴用にまで解釈されることがあった。主に軍事物資の輸送用に荷車を徴発された。 農民は自分たちの耕作地での労働が必要な、まさに同時期に領主からも農業に関する賦役を課されていた。このため賦役に対し大きな憤りを感じていた。16世紀になると農業に関する賦役は見られなくなってきた。労働に対価を支払うことが一般的になってきつつあったのである。にもかかわらずフランス革命までヨーロッパの各地に賦役は残存していた〔オーストリア=ハンガリー帝国では1848年に農奴制と同時に廃止された。 Robert A. Kann, '' A history of the Habsburg Empire, 1526-1918'', University of California Press, 1974, pp. 303-304.〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「賦役」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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