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超伝導電磁石(ちょうでんどうでんじしゃく、superconducting magnet、SC magnet)とは、超伝導体を用いた電磁石のことである。超伝導体は電気抵抗がなく発熱の問題もないので、通常の電磁石よりも強力な磁力を発生させることができる。核磁気共鳴分光法(NMR)、核磁気共鳴画像法 (MRI) ですでに実用化されており、もっとも超伝導現象を一般的に用いているものである。今後は磁気浮上式鉄道での実用が期待されている。超伝導磁石と書かれることもあり、工学分野では超電導電磁石(超電導磁石)とも書かれる。 == 概要 == 超伝導体は電気抵抗がゼロであるので永久に電気が流れ続け、発熱の問題もなく強力な磁力を発生させることができる。通常の金属を用いた電磁石で強い磁場を発生させるには大電流を流す必要があり、電気抵抗からくる金属の発熱という問題がでてくる。金属は温度が上がるにしたがって電気抵抗が上がる性質があるので、発熱すると抵抗が上がり続けるために流せる電流には限界がある。超伝導体は発熱しないという利点があるが、磁場に弱いという欠点がある。臨界磁場(超伝導現象を保てる磁場の限界)を越える磁場を発生させると超伝導現象は消失してしまう。外部から同等の磁場をかけた場合にも同じく超伝導現象は消失する。そのため材質には外部磁場に強い第二種超伝導体が用いられる。 超伝導体は転移温度(超伝導と常伝導の境目の温度)よりも温度を下げるほどに臨界磁場は高くなるので、材質の転移温度よりもずっと低い温度で使用されている。冷却剤には4.2K(ケルビン)の液体ヘリウムが多く使用されている。 何らかの原因により、超伝導現象が消失した場合(クエンチ)、急激に電気抵抗が発生してしまい、発熱により超伝導体が破損する恐れがあるため、普通、超伝導線細線を銅母線内に埋め込んである。この銅線は安全性を高めるために必要であり、超伝導現象が壊れたときに、超伝導体の代わりに電気を流す役目がある。通常は抵抗ゼロの超伝導体に電気は流れ、銅線には電流が流れないが、電流変化があると銅にも電流が流れ、逆に発熱の原因となる。 液体ヘリウムが不要でクエンチの可能性の低い高温超伝導バルク磁石を使用した機種での磁石が登場している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「超伝導電磁石」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Superconducting magnet 」があります。 スポンサード リンク
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