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越国[こしのくに]
越国(こしのくに)は、現在の福井県敦賀市から山形県庄内地方の一部に相当する地域に、7世紀に設けられた地方区分としての国(令制国)である。当時は高志国と書かれ、越国は8世紀以降の書き方である。後に分割されて越後国・越中国・能登国・加賀国・越前国になり、越州(えっしゅう)・三越(さんえつ)などの地方名で呼ばれた。 == 表記 == 7世紀後半に書かれた木簡には高志とあり、古い時代にはこのように書かれたのであろう〔舘野和己「『古事記』と木簡に見える国名表記の対比」、『古代学』4号、2012年、17頁・19頁。〕。8世紀の諸書のうち、古い時代の表記を残す『古事記』は高志と記し〔八岐大蛇(フルネーム:高志之八俣遠呂知こしのやまたのおろち)は古志からやって来るとの記述がある。〕、『出雲国風土記』には古志とある〔『出雲国風土記』の神門郡条。〕。日本書紀は古い時代の地方名として越(こし)・越洲(こしのしま)を記す〔国産み#比較表を参照。〕。 越の字は、高志国が分割され越前・越後などの国が生まれてから使われるようになったと考えられている。越の字が統一表記として採用されたのは、大宝4年(704年)に国印が鋳造されたときで〔鎌田元一「律令制国名表記の成立」、『律令公民制の研究』、塙書房、2001年。〕、それまでは高志前国、高志中国、高志後国といった書き方もあったと考えられる。つまり、一つの国として存在した当時の書き方は高志国であり、越国は廃止後の表記ということになる。読みはどれも「コシ」である。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「越国」の詳細全文を読む
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