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本記事では軍艦の事故(ぐんかんのじこ)について記述する。軍艦とは戦闘を用途とする船であり、その性質上火薬・燃料油などの危険物を大量に搭載する。このため、一旦艦内で事故が発生すると、それはしばしば艦の存亡を危うくするほどの重大事態に発展する。 == 水上艦艇の事故 == === 火災 === 一般に近代軍艦では火災の危険を局限するために可燃物を極力排除していることが多い(特にダメージコントロールの概念が浸透して以降)。しかし完全に排除することはできないし、船質が金属であるため何らかの要因により火花(スパーク)が発生する危険は常にある。また近年では電子兵装の比重が増し、この配線ケーブルなどが火災の発生源になった事例もある。 ;代表的な事例(国籍不同・発生日時順、以下同じ) * 横浜港ドイツ軍艦爆発事件(ドイツ) - 1942年11月30日、死者102名 : 横浜港新港埠頭で給油艦「ウッカーマルク」が空の油槽内を洗浄中に爆発。漏出した燃料油や近隣の停泊艦船にも引火し、同艦と仮装巡洋艦「トール」が全壊着底、他に2隻が全焼。 : 油槽内のスケール(堆積物)掻き落とし作業時の金属摩擦で発生したスパークが積荷のガソリンから気化した揮発性ガスへ引火したとの説が有力である〔大内建二 『商船戦記』 光人社〈光人社NF文庫 N-439〉、2004年、pp.193-194〕。 * いなづま(日本・警備艦) - 1960年6月5日、死者3名 : 函館ドック(現・函館どつく)函館造船所第1号乾ドックで前日の「あけぼの」との衝突事故の修理中、室内清掃に用いていたガソリンに引火し火災となる。 * しらね(日本・護衛艦) - 2007年12月14日 : 横須賀基地に停泊中、無人のCICより出火し、CIC内機器が全損。 : 無許可で艦内に持ち込まれ、艦内の電源電圧に変圧されないままCICで使用されていた冷温庫(飲料保温庫)の過熱が有力原因とされる〔護衛艦しらねの火災 保冷温庫の過熱が原因 無許可で艦内持ち込み - MSN産経ニュース、2008年2月19日〕〔 - 防衛省、2008年3月21日〕。 * ジョージ・ワシントン(アメリカ・原子力空母) - 2008年5月22日 : 南アメリカ西岸沖の南太平洋で、通常無人である後部の補助ボイラ排気区画より出火。鎮火には12時間かかり、その後の修理に3ヶ月を要した。 : 主因は艦内禁煙の規則に反する乗員の喫煙と煙草の不始末、副因に可燃物保管禁止区画への可燃性潤滑油の保管〔米原子力空母「ジョージ・ワシントン」の火災に係る米政府発表 (ズムワルト首席公使及びケリー在日米海軍司令官から西宮北米局長への説明) - 外務省、2008年7月31日〕〔岡部いさく 「5.22火災事故の顛末」 『世界の艦船』2008年12月号(通巻699号)、海人社、pp.110-113〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「軍艦の事故」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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