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近江の君(おうみのきみ)とは、源氏物語に登場する架空の人物。 == 概要 == 玉鬘十帖を中心に登場する頭中将(内大臣)の娘であり、同じ玉鬘十帖においてさまざまに賞賛される玉鬘と対比される「笑われ役」である。この人物と同じく源氏物語世界の中での笑われ役である源典侍や末摘花と比べても飛び抜けた「笑われ役」である〔大岡信「現代に生きる『源氏物語』の世界 近江の君について」伊井春樹編『一千年目の源氏物語』思文閣出版、2008年(平成20年)6月、。 ISBN 978-4-7842-1408-2 〕。 ライバルである光源氏に評判の娘である玉鬘(実は自分の娘)がいることをうらやんだ内大臣が探し出した娘である。「近江の君」の名はこの人物が近江の国で見つかったことに由来する。顔立ちは父親によく似でおり、親しみやすく愛嬌のある顔立ちである。その育ち故に非常な早口である(早口になった理由について、本人は生まれたときに産屋に詰めていた妙法寺の別当の大徳が非常に早口だったのでそれにあやかって早口になってしまったと説明している。)など貴族的な教養に欠けており、父親の期待に反して周囲から物笑いの種となる。玉鬘にはとても対抗できず、自身の評判を落とすことにしかならないと考えられたことから父の内大臣に疎まれ、異腹の姉にあたる弘徽殿女御の召使に付けられる。尚侍になることを望み、便所掃除までも行ったが、それらが逆に余計に兄弟からも疎まれる要因となった。 同じ頭中将(内大臣)の娘である玉鬘と繰り返し対比されるが、同じように頭中将(内大臣)の娘であり、同じように都を離れた地で身分の低い者たちの中で育ちながら、光源氏のもとにいる玉鬘は人々から賞賛され、内大臣のもとにいるこの近江の君は笑いものになり続けるが、このような二人の娘に対する人々の評価の差はそのまま親である光源氏と内大臣の格の差をよく表すものであるとされることもある。またこの近江の君が登場する玉鬘十帖(=玉鬘物語)においては、近江の君の父である内大臣は、玉鬘が自分の娘であることをずっと後になって初めて知らされたにもかかわらず光源氏に感謝したり、入内させようとしていた娘の雲井の雁についても光源氏の長男である夕霧と両思い関係であることが明らかになって、最初は夕霧のことをあきらめさせて予定通り入内させようとしたものの、最終的には入内をあきらめて夕霧と結ばれることを認めることになるなど、思い通りにならないことの多い愚かな人物として描かれている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「近江の君」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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