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近郊形車両(きんこうがたしゃりょう)とは、日本国有鉄道(国鉄)・JRにおける車両区分の一種で、出入口を片側3箇所に配置しセミクロスシートを備える車両を指すものである。 本ページでは上記の定義による車両のほか、2扉セミクロスシート車両についても同類の区分として国鉄・JRにおける近郊形車両を主題として解説している。また、様々な座席配置が登場したJR化後の車両については、4扉セミクロスシート車両や片側3扉クロスシート車両などを近郊形車両の発展した形として解説している。 ==概要== 元来は日本国有鉄道(国鉄)の電車の用途による区分の一種であり、長距離客向けに座席数をある程度確保しつつ、乗降に要する時間を短縮するために出入口を片側3箇所に配置した仕様の車両をこのように区分していた。中距離通勤輸送やインターアーバン的な都市間輸送に適した車内設備と性能を持った鉄道車両といえる。 車体の構造としては、片側3箇所にドアを設けて、ドア付近には2 - 3人掛けのロングシート(横向きシート)を設け、ドア間にはクロスシート(ボックスシート)を設けるのが基本的な構成である(以下、本項ではこのような座席配置を「セミクロスシート」と記述する)。ラッシュ時における乗客の乗降しやすさと、昼間時の居住性を両立するためにこの構造が考え出されたもので、「通勤形車両」と「急行形車両」の中間的な構造といえる。そのため、従来の車両に比べてシートピッチ(座席の前後の配置間隔)と座席の横幅を狭くして、通路の面積を広くとっている。 これらの車両は、首都圏の中距離電車や大阪圏の快速に相当する列車といわれる拠点駅から50 - 200km程度の範囲での運用が多いが、地方都市圏では都市間を結ぶ普通列車に充当されるケースが多い。これは、通勤形車両では駅間が長距離となり、居住性が確保しにくいことと、電車化する際に新車を製造する先を東京・大阪の大都市圏に行い、その際に比較的状態がよい車両を地方に持っていくという方式が多かったためである。 現在では扉数は3箇所とは限らず、座席も様々である(後述の「#実情に合わせた変化」・「#分割民営化後」も参照)。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「近郊形車両」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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