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追加公認 : ミニ英和和英辞書
追加公認[ついかこうにん]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

追加 : [ついか]
  1. (n,vs) addition 2. supplement 3. appendix 
: [か]
 【名詞】 1. addition 2. increase 
: [こう]
  1. (n,suf) prince 2. lord 3. duke 4. public 5. daimyo 6. companion 7. subordinate
公認 : [こうにん]
  1. (n,vs) official recognition 2. authorization 3. authorisation 4. licence 5. license 6. accreditation 

追加公認 : ウィキペディア日本語版
追加公認[ついかこうにん]
追加公認(ついかこうにん)とは、選挙無所属で立候補し、当選したあとで、本来の所属党派から、さかのぼって公認候補であったという扱いをうけることである。日本では、自由民主党などの保守政党では一般的だが、革新政党ではあまり行われない。
また、公示日には無所属で立候補した候補が、投票日までに公認を受ける場合もあり、これも追加公認に含むことがある。
==概要==
日本の衆議院における選挙制度は、長く中選挙区制が基本になっていた。この制度は、一つの選挙区に同じ政党から複数の当選者を出すことが可能であるため、それぞれの候補者のあいだで、〈同士討ち〉になる可能性が強かった。とくに、戦後長期政権を維持してきた自由民主党などの保守政党では、その方法によって、それぞれの候補者が票を掘り起こすことで、全体の支持基盤を強化してきた。日本の保守政党は、政党の組織力はそれほど強くなく、候補者は個人の力で票を集める部分が大きい。候補者は個人後援会を作り、その多くは法的にも政治団体として活動した。そのため、党の公認を得られなくても、決定的に不利になるわけではなかった。このように、当選すれば保守政党に追加公認される、あるいはいずれ入党するであろう候補者を、保守無所属と呼んだ(当選後も無所属で通す保守系無所属もいるが、例外的)。
そのために、当初は弱いと見られ、党の公認を得られなかった候補者が、選挙期間中に実力をつけ、公認候補を破って当選することもしばしばあった。このとき、〈追加公認〉というかたちで、公示日前日にさかのぼって公認候補であったという扱いにする手段が生じたのである。従って、いつでも追加公認できるように、公認漏れが無所属で立候補しても、党籍はそのままで、離党を迫られたり、党を除名されることはあまりなかった。
投票する有権者はその候補者の出自を承知していることが多く、党派入りを公約違反と責めることはあまりなかった。もっとも、自民党公認と保守系無所属が最後の1議席を争うような展開では、自民党公認ではないことから逆に野党支持者・無党派の票を取り込み、当選した事例もある。この場合の追加公認は、当然そうした有権者の反感を買うことになるが、相対的にその影響は小さかった。また、実際に党派入りしないことを公約していた候補でも、うやむやにされたケースが多い。
小選挙区制が導入されると、当選者が1人である性質上、政党公認候補が有利になった。さらに、公職選挙法上も政党公認候補が圧倒的に有利になり(無所属候補は、衆院選では政見放送ができなくなったなど)、中選挙区制時代に比べ、追加公認は少なくなった。しかし、自民党公認候補と保守系無所属候補が争って後者が勝った場合、やはり後者が追加公認される場合が多い。党公認候補といえども、選挙で負ければ公認漏れ候補にその地位を明け渡さなければならないのである。時には、負けた方が保守系無所属に転じたり、最近では民主党国民新党みんなの党日本維新の会などの他党に入党することもある。これも、政党公認候補が有利になった制度変化によるものである。また、これらの政党は政策的に自民党との差異が小さいため、移籍がしやすい事情もある。
他に、党が他党候補を推薦しながら、地元組織が保守系無所属として独自候補を立て、当選後に追加公認された例(2003年第43回衆議院議員総選挙で、静岡7区城内実が、自民党が推薦した保守新党熊谷弘を破った例など〔民主党にも同様の例として、2009年第45回衆議院議員総選挙で、秋田2区川口博が、民主党が推薦した社会民主党山本喜代宏を破った例がある。〕)。誰も公認せず、保守系無所属を両方推薦し、勝った方を追加公認した例(同じく2003年の総選挙で、宮崎3区古川禎久持永哲志が争い、当選した古川が追加公認など)もある。
2005年第44回衆議院議員総選挙では、自民党で党議拘束に反し郵政民営化法案に反対し、公認漏れとなった候補がいわゆる「刺客」の公認候補と争った。しかしこのケースでさえ、無所属で当選した造反候補は、追加公認こそされなかったが、郵政民営化を認めることを条件に、復党を許されている。
次の第45回衆議院議員総選挙における公認選定で、岐阜1区では、公認漏れで当選→復党した野田聖子と、公認で立候補し選挙区で敗れたが、比例区で当選した佐藤ゆかりの間で争われた。結果は野田の公認が内定し、佐藤は現職が引退する東京5区に転出となった。選挙でどちらを公認したかよりも、どちらが勝ったかを依然として重視している実例といえる。
首相経験のある森喜朗や、衆議院副議長もつとめた渡部恒三も、初当選は追加公認組であった。
弘兼憲史のマンガ、『加治隆介の議』でも、主人公の初当選は無所属からの追加公認であった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「追加公認」の詳細全文を読む




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