|
===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ 逆 : [ぎゃく] 1. (adj-na,n) reverse 2. opposite ・ 望遠 : [ぼうえん] (n) seeing at a distance ・ 遠 : [とお] 1. (adj-no) distant
逆望遠(ぎゃくぼうえん)は写真レンズなどの複数枚の要素から成るレンズの構成様式のひとつで、ガリレオ式(ガリレオ型)望遠鏡のような望遠レンズ(テレフォト型)とは逆の、前群を凹・後群を強い凸とする非対称型の構成様式で、広角レンズに向く。アンジェニューによるレンズ名レトロフォキュ(''Retrofocus'' )の英語読み「レトロフォーカス」が、この方式を指す一般名詞のごとくに広く使われており、そちらのほうが通りが良い。 == 概要 == 先頭のレンズを被写体側に張り出した大きな凹メニスカスレンズとする。そうすることによって、各方向から入射する主光線の角度を並行に近付け、その画角に相当する焦点よりも実際の焦点の位置を後ろにもってゆく。この構成が使われる主な写真用レンズは、一眼レフカメラ用の広角固定焦点レンズや、ズームレンズでは広角~標準域である。 超広角や大口径などの高度な構成では、前群を凸レンズを含むものとすることもある〔一般に、最前面を凸にすることは不利であるため凹から始まる構成が多いが、あえて凸を先頭として成功させた設計もある。 http://www.nikkor.com/ja/story/0055/ を参照〕。 右図・上にあるように、初のこのタイプの写真機用レンズとされるアンジェニューの「レトロフォーカス」は(歴史の詳細については歴史の節を参照)、後群が「凸凸(絞り)凹凸」という構成であったが、そのようにすると収差に難があり、初期の一眼レフ用広角レンズの後群には試行錯誤が見られる。これを「凸(絞り)凹凸凸」とする処方が完成度の高い構成例として知られている。日本光学の脇本善司によるもので、このニッコールの成功が一眼レフカメラを汎用カメラとして認めさせる力となったともされる〔http://www.nikkor.com/ja/story/0012/〕。典型的な構成例として同じく日本光学による、1980年に米国特許となっている設計を右図・下に示す。 レンズの発展はエレメントが増えることもあれば減ることもあるが、日本の1980年前後の頃の一眼レフカメラメーカー各社の28mmと35mmの一般的な口径のレンズには、以上で述べた典型的な5群5枚のものが多い〔朝日ソノラマ『写真レンズの基礎と発展』 pp. 172~174〕。また、より枚数・群数が多いレンズにおいても、構成を詳しく見ると前述の「凸凹凸凸」が含まれていることが多い。 逆望遠型レンズの収差については、無限遠ではよく抑えられても、近接時に大きくなるものがあり、いわゆるフローティングが活用されることもある〔http://www.nikkor.com/ja/story/0014/〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「逆望遠」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|