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『亡き王女のためのパヴァーヌ』(なきおうじょのためのパヴァーヌ、原題:''Pavane pour une infante défunte'')は、フランスの作曲家モーリス・ラヴェルが1899年に作曲したピアノ曲、および1910年にラヴェル自身が編曲した管弦楽曲。『逝ける王女のためのパヴァーヌ』とも。 == 概要 == ピアノ曲はパリ音楽院在学中に作曲した初期を代表する傑作であり、ラヴェルの代表曲の1つと言える。諸説あるが、ラヴェルがルーヴル美術館を訪れた時にあった、17世紀スペインの宮廷画家ディエゴ・ベラスケスが描いたマルガリータ王女の肖像画からインスピレーションを得て作曲した、とされる〔 〕。「亡き王女」という題名はフランス語で''infante défunte''となり、言葉の韻を踏む遊びから命名された。ラヴェルによるとこの題名は「亡くなった王女の葬送の哀歌」ではなく、「昔、スペインの宮廷で小さな王女が踊ったようなパヴァーヌ」だとしている〔Robert Andres. "An introduction to the solo piano music of Debussy and Ravel ." BBC. 2005年9月. 2010年11月8日閲覧.〕。なお、パヴァーヌとは、16世紀から17世紀にかけてヨーロッパの宮廷で普及していた舞踏のことである。 この古風な曲は、歴史上の特定の王女に捧げて作られたものではなく、スペインにおける風習や情緒に対するノスタルジアを表現したものであり、こうした表現はラヴェルによる他の作品(例えば『スペイン狂詩曲』や『ボレロ』)や、あるいはドビュッシーやアルベニスといった同年代の作曲家の作品にも見られる。 ラヴェルはこの曲を自身のパトロンであるポリニャック公爵夫人に捧げ、1902年4月5日、スペインのピアニスト、リカルド・ビニェスによって初演された〔サル・プレイエルにおける国民音楽協会主催のリサイタルで『水の戯れ』とともに初演された。〕。この曲は世間からは評価を受けたが、ラヴェルの周りの音楽家からはあまり評価されなかった。ラヴェル自身もこの曲に対して、「大胆さに欠ける」、「シャブリエの過度の影響」〔アービー・オレンシュタインはシャブリエの『絵画的小曲集』の第6曲「牧歌」との相似性を指摘している(『ラヴェル 生涯と作品』音楽之友社、2006年、194ページ)。〕、「かなり貧弱な形式」と批判的なコメントを行っている。その後行われた演奏もテンポが遅く、だらけたものであった。ある演奏会が行われた際、ラヴェルがこの曲を演奏したピアニストに対し、演奏後に「これは『王女のための亡きパヴァーヌ』ではなく『亡き王女のためのパヴァーヌ』であるのだ」と指摘したこともあった。 曲はト長調で4分の4拍子、速度記号はラン(Lent, 四分音符=54)である(後年、ラヴェル自身が録音した演奏により、54-70と幅が持たされている)。 2つのエピソードを挟んだ小ロンド形式(単純ロンド形式)を取り、A-B-A-C-Aという構成をしている。 優雅でラヴェルらしい繊細さを持つ美しい小品であり、ピアノ版、ラヴェル自身の編曲による管弦楽版の他にも、多くの編曲者によりピアノと独奏楽器のデュオ、弦楽合奏など様々に編曲され、コンサート、リサイタルの曲目やアンコールとしてしばしば取り上げられる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「亡き王女のためのパヴァーヌ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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