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『シティーハンター〔フランスでのタイトルは『Nicky Larson』。〕』は、北条司によるハードボイルド漫画作品『シティーハンター』 (CITY HUNTER) のアニメ化作品群。 本稿で記述する作品は以下の通り。なお状況に応じ、括弧内の略号を用いる。 * テレビシリーズ * シティーハンター (1) * シティーハンター2 (2) * シティーハンター3 (3) * シティーハンター'91 ('91) * テレビスペシャル * シティーハンター ザ・シークレット・サービス (SP1) * シティーハンター グッド・バイ・マイ・スイート・ハート (SP2) * シティーハンター 緊急生中継!? 凶悪犯冴羽の最期 (SP3) * 映画 * シティーハンター 愛と宿命のマグナム (L&D) * シティーハンター ベイシティウォーズ (BCW) * シティーハンター 百万ドルの陰謀 (M$P) == 概要 == 1987年に『シティーハンター』としてテレビアニメ化されたのを皮切りに、テレビシリーズとしては4度のアニメ化と3度のスペシャルが放送されたほか、劇場用アニメ映画として3本が発表され、いずれの作品も制作にはよみうりテレビとサンライズが関わっている。 ミリタリズムやリアリティの描写は原作の時点ですでに荒唐無稽な部分が存在した(普通の回転式拳銃にサプレッサーを装着することで発砲の際に消音されることが描かれているが、実際には発射時にシリンダーからガスが漏れる構造なので、サプレッサーを装着しても無意味である、など)が、アニメ版ではそれに加えて荒唐無稽なメカ描写や考証が散見されており(拳銃の威力に対するその破壊力や反動、自動車や建物の強度、など)、見栄えとしてのアクションが重要視されている。 『1』第27話からメカデザインとして途中参加した明貴美加はそれまでガンダムしか描いたことがなく、「修行のためとはいえ自身が選ばれたことへの戸惑いがあった」と語っている。シリーズ途中には、の愛車であるミニクーパーやフィアット・パンダなどの車関係をアニメ向けに簡略化したデザインが、演出の港野洋介(青木悠三)によって新たに描き起こされたこともある。なお、明貴は「劇中に出てくる小物類だから」という理由で、ブラジャーのデザインも担当した。 ガンダムなどのオリジナル物のロボット・SF系を主軸に置いていたサンライズとしても初めての漫画原作物であり、同年には本作と同じく漫画を原作とする『ミスター味っ子』もテレビアニメ化している。また、社名の変更時期に製作されたため、『1』第14話までは旧社名の「日本サンライズ」と表記されていた。第15話からは社名変更と同時に、オープニング開始直後ののアップが修正されている。 メインスタッフは、東京ムービー新社の『ルパン三世』(第2シリーズ)班(監督のこだま兼嗣、演出の港野洋介、キャラクターデザインの神村幸子、作画監督の北原健雄など)が務めた。『アリオン』『機動戦士ガンダムΖΖ』での実績を買われ、キャラクターデザインとして内定していた神村が夫であるこだまをサンライズ側に紹介したことで、彼が本作品の監督を務めることとなった。なお、第3話「愛よ消えないで! 明日へのテンカウント」は、こだまが現場に入る前にパイロット版として製作されており、高橋良輔が監修を行っている〔『シティーハンター完全読本』〕。 東京ムービー新社時代のこだまの師匠格にあたる北原は、この頃すでにアニメーターとして20年以上のキャリアがあるにも関わらず、この作品がサンライズ作品初参加であった。これまでに『元祖天才バカボン』『ルパン三世』(第2シリーズ)といった、総話数100話以上の作品の作画監督を手掛けてきた北原は、本作品では総作画監督としてその経験と実力を存分に発揮し、作画面で大いに貢献した。なお、この実績が評価されたことにより、『機動戦士ガンダムF91』での作画監督を当時のサンライズ社長であった山浦栄二から直々に依頼された〔『まんだらけZENBU』No.5 49頁〕。同じくこだまの師匠格である港野は、『無敵超人ザンボット3』第1話Bパートの原画以来、数年ぶりのサンライズ作品への参加となった。本作品ではこだま監督の助監督的な位置付けと言えるポジションで活躍。槇村香、野上冴子、美樹といった重要なキャラクターが初登場するエピソードの絵コンテ、演出、構成を担当したり、最終回の前後編(または前中後編)における構成と演出をこだまと分担しながら担当している。 各話については、サンライズの『蒼き流星SPTレイズナー』班、脚本の星山博之、外池省二、平野靖士、演出の今西隆志、加瀬充子、主力作画スタジオはアニメアールから作画監督の谷口守泰、原画の吉田徹、逢坂浩司、沖浦啓之、小森高博、木村貴宏。スタジオ・ムーから村中博美、黄瀬和哉、山本佐和子。そして、『銀河漂流バイファム』『超力ロボ ガラット』の主力作画スタジオだったスタジオ・ライブから神志那弘志、山内則康、小林早苗らが参加しており、神志那は本作で初めて作画監督を務めた。また、武藤裕治は本作で演出家デビューを果たした。 アニメ版の内容の大半は、原作と違って1つのエピソードを1話完結か前編・後編と構成したものである。原作がオムニバス形式であるため、アニメオリジナルのエピソードも多く、全140話中75話がオリジナル作品となっている。そのため、「と香が敵対する」といった独創性のあるエピソードも生まれた。また、放送時間の都合上子供も見るため、セリフとして登場するものの実際にが「もっこり」させているシーンはない。アニメ化に際し、この点で苦心したことは後にこだま兼嗣が文庫版の解説で語っている。ただし、『1』第8話では一瞬だけの陰部が映ったシーンがあった(このシーンはモザイクで加工されている)。 初期および後期のエピソードの一部〔アニメ化に際してのアレンジ時に性的な要素を払拭すると、その話自体がまったく成立しなくなる分など。〕、『と恐るべき似た者姉妹!!』(原作第31巻に収録)以降の連載作品はアニメ化されていない。原作連載終了後に放送されたテレビスペシャル版は、いずれもアニメオリジナルの内容である。 毎回登場する女性ゲストには、基本として有名女性声優が出演した。また、女優としては水沢有美が『1』第45話に、国生さゆりが『2』第1話と第2話にそれぞれ出演している。『2』中盤以降、出演できる女性声優が少なくなったため、アフレコの日にちを変更するなどして都合をつけていたという逸話もある。 原作者の北条は「の飛行機恐怖症」という設定を早い時期から考えていたが、アニメ版の制作にはほとんど関与せずスタッフに任せていたため、『1』第2話や第16話(飛行機恐怖症が理由ではないが、離陸直後にパラシュートで機外へ脱出している)ではが飛行機に乗っている場面が放送されてしまった。「の飛行機恐怖症」は極度のもので、飛行機の姿を見たり音を聞いたりするだけでも恐怖に支配されてしまうという設定である。そのため、「の飛行機恐怖症」という設定はアニメ版への配慮から、『2』が終了するまでは原作でも描かれていない(『2』第7話でも、が飛行機に乗っているシーンがある)。しかし、『1』は事件解決後に依頼人が国外へ旅立つラストシーンが多く、依頼人の乗った飛行機を空港で数多く見送っている。また、ハイジャックされた飛行機の操縦室にいる犯人を外部から狙撃するという仕事もある。 主題歌陣はTM NETWORKをメインに据え、アニメーションとあまり縁のないEPIC・ソニー(当時)にサントラを依頼した。特に、『1』前期の小比類巻かほるとTMは両方ともオリコンでトップ10入りを果たした。OP・EDを別々のアーティストが担当し、それが両方ともトップ10入りしたのは当時のアニメ界では初めてであった。OVAや映画では、ビクター音楽産業がサントラを担当した。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「シティーハンター (アニメ)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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