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2004年のプロ野球再編問題(プロやきゅうさいへんもんだい)とは、2004年に日本プロ野球球団の大阪近鉄バファローズとオリックス・ブルーウェーブが、合併を前提に話し合うと発表したことを始まりとして議論された、プロ野球の業界再編問題。 == 概要 == オリックスと近鉄の合併(近鉄のオリックスへの売却)構想が表面化したことで、両球団のオーナー・経営陣が、あまりの事の唐突さに労働組合日本プロ野球選手会と野球ファンの猛烈な反発を受けた事がこの問題の発端である。 さらにこれを機に、経営難に陥っているパシフィック・リーグ各球団が人気のあるセントラル・リーグ球団からの救済を求めたことに加え、球界の独占的な支配を図っていると一般から見なされた、一部の有力球団のオーナーが球団数を大幅に削減しようと考えていたことにより、8 - 10球団の1リーグ制への流れが急速に進んでいったことも明らかになった。 これを受け、当時の選手会長古田敦也はオーナー達との対話を求めようとするが、7月8日に当時の読売ジャイアンツオーナー・渡邉恒雄〔後に渡邉は栄養費問題でオーナーを辞任したが、その後は会長に就任し以前と全く変わらぬ活動を展開している。〕が古田に対し「無礼なことを言うな。たかが選手が」と発言〔asahi.com : ニュース特集 - 球団合併問題「『話をしたい』という古田に、渡辺オーナーが『無礼な』」 - 2004年7月8日21:55配信、2015年12月5日閲覧〕、対話すら拒否の態度を示された事で、選手会とファンはますます合併推進派に対する感情的な猛反発を強める。プロ野球再編問題は野球界のみならず政界・経済界・労働界までも巻き込むこととなる。 「第2の合併」こそ経緯のあやふやさもあって実現を見なかったが、オリックスと近鉄との合併は周囲をほとんど無視する形で、一方的に決定された。経営困難に陥った企業が同業他社との合併に救済を求めるのは特別な事ではないが、他社への身売りではなく合併を選んだことへの野球ファンの反発が大きかった。それに対して、周囲がいくら反発しても経営の悪化が解決するわけではなく、企業努力として当然とする反論も出されたが、発表から1年も待たずに合併を推し進めようとしたことから、球団存続の危機感にあるファンの動向を見守る期間が十分に与えられるとは言えない事もあり企業努力に対しても疑問を持たれ、ファンの反発を抑えることはできなかった。選手会は「2リーグ12球団維持」を求め、翌2005年からの新規球団参入を求めプロ野球機構(NPB)と数度の交渉を持ったものの確固たる約束を得ることができず、選手会はついに9月18日・19日の2日間にわたって日本プロ野球史上初のストライキを決行した。その後行われた両者の交渉によって、新規参入の確約をはじめとした合意を得ることとなった。 新規参入にあっては、かねてから近鉄買収に名乗りを上げていたものの果たせなかったライブドアと、ライブドア同様のITベンチャーであり、ライブドアに続く二番手として名乗り出た楽天とが競う形となる(当時はIT戦争として大騒ぎだった)。当時の世論はこの問題の突破口を開く形を作った、近鉄の救世主、等の理由からライブドアを支持する意見がほとんどだったが、実際には楽天の方が健全な経営と見なされ加入を認められた。楽天はプロ野球界では1954年の高橋ユニオンズ以来、50年ぶりの新球団・東北楽天ゴールデンイーグルスを設立。 2004年はこれらの問題のみならず、日本プロ野球界の抱える数多くの問題点が一気に噴出した年だった。特に球団オーナーの内、自由獲得枠選手の獲得に関わる金銭不正授受問題(一場事件)で読売ジャイアンツ・阪神タイガース・横浜ベイスターズ3球団のオーナー及び阪神タイガースの球団社長の野崎勝義が辞任。さらに西武鉄道グループの不正経理問題で西武ライオンズのオーナーが辞任し、福岡ダイエーホークスのソフトバンクへの売却と球団合併および新規参入とで、12球団の内半数の6球団のオーナーが交替するという異常事態となった。選手会とNPBとの交渉によって「プロ野球構造改革協議会」(仮称)を設けることが決定しており、これらの問題点を解決できるのかどうかが注目されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「プロ野球再編問題 (2004年)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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