|
===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ 相 : [そう] 【名詞】 1. aspect 2. phase 3. countenance ・ 回 : [かい] 【名詞】 1. counter for occurrences ・ 回向 : [えこう] 1. (n,vs) Buddhist memorial service 2. prayers for the repose of the soul
還相回向(げんそうえこう)は、浄土教の重要な教義のひとつである。阿弥陀如来よりたまわる2種類の回向のあり方のひとつ。もう一方の「往相回向」と合わせ、「往還二回向」とよび、浄土宗、浄土真宗等浄土教における、中心教義である。 == 曇鸞と庄松の解釈 == 曇鸞が、その主著『浄土論註』(『往生論註』) の中で、 :還相とは、かの土に生じをはりて、奢摩他・毘婆舎那・方便力成就することを得て、生死の稠林に回入して、一切衆生を教化して、ともに仏道に向かへしむるなり。 と「還相回向」を釈している。 続けて、 :もしは往、もしは還、みな衆生を抜いて生死海を度せんがためなり。このゆゑに、「回向を首として大悲心を成就することを得たまへるがゆゑなり」 と二種の回向を釈している。 (意訳) :還相回向というのは、阿弥陀如来の浄土に往生して、止観行を成就し教化する力を獲得し、生死の世界、つまりこの世に還り来たって、すべての衆生を教化して、一緒に仏道に向かわせようとする力を、阿弥陀如来から与えられること。 ここで注意したいのは、これを単に、 :浄土に往生した者が、菩薩の相をとり再び穢土に還り来て、衆生を救済するはたらきを阿弥陀如来から与えられること。 と解釈すると、浄土から帰ってきた霊魂のようなものを想定してしまう。学者の中にも、そのように理解している者もいる。 しかし、妙好人の庄松(しょうま)が、 :オラが喜んで捨てた「南無阿弥陀仏」を、拾うて喜ぶ者がおる と端的に表現したように、還相回向を、念仏者の口から出てくる名号を聞いて、称名をする人間がいることを、阿弥陀如来のはたらきととらえ、自らが称えた名号を指して浄土から還ってきた相(すがた)と解する。こちらが浄土教における、還相回向の本来の概念である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「還相回向」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|