|
那羅延天(ならえんてん)は、漢訳仏典におけるバラモン教・ヒンドゥー教の神ヴィシュヌの異名「ナーラーヤナ」(:en:Narayana)の音写。本項では、仏教におけるヴィシュヌについて記載する。 == 解説 == 仏教経典では「毘紐天(びちゅうてん、「ヴィシュヌ」の音写)」の名も引用されている。「大正新脩大蔵経データベース」での検索では、「毘紐天」よりも「那羅延天」のほうが検索結果数が多い。貞元新定釋教目録などには「那羅延天王経」という経典が収録されているが、『大正新脩大蔵経』には収録されていない。 『無量寿経』では、法蔵菩薩(のちの阿弥陀如来)が誓願(四十八願の第二十六願)の中で、自分が建設する極楽浄土における求道者が「ナーラーヤナ神が金剛で打つような体」を持つようにすると語っている〔『浄土三部経 上』 41頁〕。 また『大智度論』では、ヴィシュヌ神を漢訳して遍聞といい、四臂にして貝を捉り輪を持し金翅鳥に騎すと説いている〔『大智度論』の所説。(如韋紐天。秦言遍聞。四臂。捉貝持輪。騎金翅鳥。)〕。 敦煌の仏教壁画などでは、ヒンドゥー教におけるヴィシュヌのように迦楼羅天(ガルダ)に乗った姿で描かれる。 スリランカではヴィシュヌは仏教の守護神と信じられ、神々をまつる「デワレ」にもヴィシュヌを祀ったものがある。十のアヴァターラを描いたデワレも存在する〔『聖地スリランカ - 生きた仏教の儀礼と実践』、46、51頁〕。デワレだけでなく、寺院本堂の中にヴィシュヌ像がおかれる例もまれにある。スリランカではヴィシュヌ像の肌は青く塗られている。ペラヘラ祭りで行われる行列の一つ「ランドーリ・ペラヘラ」にはヴィシュヌ神像を乗せた象も加わる〔同149頁〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「那羅延天」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|