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郢曲抄(えいきょくしょう)は、平安時代末期(12世紀)成立とみられる著者未詳の音楽書。当時の郢曲について記されている。 == 概要 == 『郢曲抄』は、治承年間(1177年 - 1181年)頃成立といわれるが詳細は明らかではない。著者も未詳であるが、『梁塵秘抄口伝集第十一』と同一のものとみられ、撰者は、当時の流行歌謡である今様を愛好し、『梁塵秘抄』を編集したことでも知られた後白河法皇と考えられる〔橋本(2004)〕。古代以来の神楽や催馬楽の秘伝、また、今様や片下(かたおろし)、足柄(あしがら)、田歌などの由来や歌い方が記されている。 なお、郢曲は、平安時代初期には朗詠、催馬楽、神楽歌、風俗歌など宮廷歌謡の総称であったが、平安時代中期には今様歌を含むようになり、平安末期からは神歌(かみうた)、足柄、片下、古柳(こやなぎ)、沙羅林(さらのはやし)などの雑芸をも包含し、歌謡一般を指す広い意味のことばとなった〔。鎌倉時代末期の卜部兼好(吉田兼好)の随筆『徒然草』のなかに「梁塵秘抄の郢曲の詞(ことば)」とあるのは、郢曲のうち雑芸のことを指しているものと考えられている〔『徒然草』第十四段に、「梁塵秘抄の郢曲のことばこそ、また、あはれなる事は多かンめれ。昔の人は、たゞ、いかに言ひ捨てたることぐさも、みな、いみじく聞ゆるにや」とある。〕。これは、『郢曲抄』の別名を『梁塵秘抄巻十一』と称したことに起因するとみられる〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「郢曲抄」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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