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鴆毒(ちんどく)は鴆と呼ばれる空想上の鳥の羽の毒。一説には、パプアニューギニアに住むピトフイという毒鳥と同種の絶滅種の羽ともいう〔鴆鳥考(ちんちょうこう) : 鴆の正体はニューギニアピトフイか 和泉 堯己,富士川 龍郎 比治山大学現代文化学部紀要 1996-3 141-151 〕が、実際には亜砒酸との説が有力である。あるいは酖毒とも書く。 なお、経書『周礼』の中に鴆毒の作り方と思われる記述がある。 まず、五毒と呼ばれる毒の材料を集める。 # 雄黄 ゆうおう(硫化砒素) # 礜石 よせき(硫砒鉄鉱) # 石膽 せきたん(硫酸銅) # 丹砂 たんしゃ(硫化水銀) # 慈石 じしゃく(酸化鉄) この五毒を素焼きの壺に入れ、その後三日三晩かけて焼くと白い煙が立ち上がるので、この煙でニワトリの羽毛を燻すと鴆の羽となる。さらにこれを酒に浸せば鴆酒となるという。 煙で羽毛を燻るのは、気化した砒素毒の結晶を成長させることで毒を集める、昇華生成方法の一種ではないかと思われる。日本でも、亜砒焼きと呼ばれた同様の砒素毒の生成法が伝わっている。 日本における記述として、『続日本紀』天平神護元年(765年)正月7日条に、「鴆毒のような災いを天下に浸み渡らせ」という表現が見られる他、軍記物である『土佐物語』巻第六に、永禄年間の事として、「潜(ひそか)に城中の井水に鴆毒を入れ」というくだりがあり、これにより気絶する者が続出したと記述されている(死者についての記述はない)。 == 注 == 〔 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「鴆毒」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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