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酢酸クロム(II) (さくさんクロム、Chromium(II) acetate)は、化学式が Cr2(CH3COO)4(H2O)2 の化合物である。一般的には、省略した形 Cr2(OAc)4(H2O)2 で書かれる。この化合物とその誘導体のいくつかは金属の特性の一つである四重結合を持つ。Cr2(OAc)4(H2O)2の合成は空気中で相当過敏に反応するため学生実験のテストに使われる。酢酸クロム(II)には二水和物と無水物が存在する。 酢酸クロム(II)は反磁性の粉末で、ダイヤモンド型の結晶に成長する。非イオン性であり、水、メタノールへの溶解度は低い。 == 構造 == Cr2(OAc)4(H2O)2分子は、クロム2原子と水2分子、酢酸イオン4分子の配位子を含む。クロム原子の周りにはバランスよく酢酸配位子由来の酸素原子が正方形に取り囲み、2つの水分子はそれぞれのクロム原子の軸方向逆向きに結合しており、クロム原子を中心とした八面体分子構造を取っている。クロム原子は共に四重結合で結合しており、分子はD4h対称を持つ(水素原子の位置は無視する)。基本構造が似たものにRh2(OAc)4(H2O)2とCu2(OAc)4(H2O)2があるが、これらの化学種は短いM---M結合を持たない〔Cotton, F. A.; Walton, R. A. “Multiple Bonds Between Metal Atoms” Oxford (Oxford): 1993. ISBN 0-19-855649-7.〕。 2つのクロム原子の間の四重結合は他の金属と同じようにd軌道の重なりによっておこる。dz2の重なりはσ結合、dzxとdyz軌道はπ結合、dxy軌道はδ結合を与える。また、この四重結合は低い磁気モーメントと236.2±0.1pmという2原子間の短さによって確認される。また、軸方向の配位子を無くし、カルボン酸を等電子価の窒素に置換するとCr-Cr結合は184pmを記録する〔Cotton, F. A.; Hillard, E.A.; Murillo, C. A.; Zhou, H.-C. "After 155 Years, A Crystalline Chromium Carboxylate with a Supershort Cr-Cr Bond" Journal of the American Chemical Society, 2000 volume 122 , pages 416-417. doi:10.1021/ja993755i 〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「酢酸クロム(II)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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