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酸化ウラン(VI) または 三酸化ウラン はウランの酸化物で、ウランの酸化数は +6 である。硝酸ウラニルを400 ℃に加熱することで得られる。結晶は多形性があり、たとえば γ-UO3 は黄色 - 橙色の粉末となる。 == 製法および用途 == 酸化ウラン(VI)の生成法は3つある。そのうち2つは核燃料再処理とウラン濃縮の際に用いられる。 # 八酸化三ウラン(U3O8) を500 ℃で酸化する.〔Sheft I, Fried S, Davidson N (1950). 〕。750 ℃以上では5気圧の酸素中でも酸化ウラン(VI)から八酸化三ウランへの分解が生じる〔Wheeler VJ, Dell RM, Wait E (1964). 〕 # 硝酸ウラニル (UO2(NO3)2·6H2O) を400 - 600 ℃で加熱分解する。硝酸ウラニルは核燃料の再処理において発生する。燃料棒はウランを硝酸ウラニルとしてプルトニウムや核分裂生成物から分離するため硝酸に溶解される(PUREX法)。分離精製された硝酸ウラニルを加熱分解して得た酸化ウラン(VI)は、さらに水素で還元して酸化ウラン(IV)とし、燃料工場に回される。 # 重ウラン酸アンモニウム ((NH4)2U2O7)または重ウラン酸ナトリウム (Na2U2O7·6H2O) を500 ℃で加熱分解する。これらはウラン濃縮の際にイエローケーキから酸化ウラン(VI)に転換する際の中間物質である。酸化ウラン(IV)と四フッ化ウランを経て六フッ化ウランを得る〔Dell RM, Wheeler VJ (1962). 〕 酸化ウラン(VI)はゲル状にして処理工場間、特に鉱山から転換工場への輸送に用いられる。転換工場ではウランの酸化物は回収ウラン(reprocessed unanium, RepU)と呼ばれる〔http://www.world-nuclear.org/info/Nuclear-Fuel-Cycle/Transport/Transport-of-Radioactive-Materials/〕 カメコはカナダのオンタリオ州ブラインドリバーにある世界最大級のウラン精製工場で高純度酸化ウラン(VI)を生産している。 ウランがケイ素分を多く含む水により腐食されると酸化ウラン(IV) および酸化ウラン(VI) 〔Trueman ER, Black S, Read D, Hodson ME (2003) "Alteration of Depleted Uranium Metal" ''Goldschmidt Conference Abstracts,'' p. 〕 またはコフィン石が生ずる〔Guo X., Szenknect S., Mesbah A., Labs S., Clavier N., Poinssot C., Ushakov S.V., Curtius H., Bosbach D., Rodney R.C., Burns P. and Navrotsky A. (2015). 〕。純水中では1週間のうちに (UO2)8O2(OH)12·12(H2O) が生じ〔Schoepite . 〕、4ヶ月後には (UO2)O2·4(H2O) が生ずる。水中で保管される使用済み核燃料の表面には、より安定した過酸化ウラニルからなるが生じることもある〔Guo X., Ushakov S.V., Labs S., Curtius H., Bosbach D. and Navrotsky A. (2015). 〕 。上記のような金属ウランの腐食に関する報告は、イギリス王立協会から出版されている〔Ander L, Smith B (2002) "Annexe F: Groundwater transport modelling " ''The health hazards of depleted uranium munitions, part II'' (London: The Royal Society)〕〔Smith B (2002) "Annexe G: Corrosion of DU and DU alloys: a brief discussion and review " ''The health hazards of depleted uranium munitions, part II'' (London: The Royal Society)〕。
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