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シュワルツシルト半径(シュワルツシルトはんけい、)とは、ドイツの天文学者、カール・シュヴァルツシルトによって発見された時空領域の半径のことである。 == 概要 == 1916年、カール・シュヴァルツシルトはアインシュタインの重力場方程式の解を求め、非常に小さく重い星があったとすると、その星の中心からのある半径の球面内では曲率が無限大になり(下記にあるように、現在はこの考えは誤りとされている)、光も脱出できなくなるほど曲がった時空領域が出現することに気づいた。その半径をシュワルツシルト半径 () または重力半径と呼び、シュワルツシルト半径よりも小さいサイズに収縮した天体はブラックホールと呼ばれる。 天体の質量を ''M''、光速度を ''c''、万有引力定数を ''G'' とすると、そのシュワルツシルト半径 ''r''g は、 : と表される。 この表式と同じ結果は以下のようにしてニュートン力学からも導き出すことができ、次のとおりである。 質量 ''M''、半径 ''r'' の天体表面からの脱出速度 ''v''esc を考えると、運動エネルギーと位置エネルギーのつりあい: より、 となる。ここで ''v''esc = ''c'' と置いて、脱出速度が光速 ''c'' に等しくなる時の天体の半径 ''r'' を求めれば、上記と同じ重力半径の式が得られる。実際、18 世紀末にイギリスのミッチェルやフランスのラプラスがこのような考察から、ある程度以上質量が大きく半径が小さい星から放たれた光は星の外に出ることができないと考えた。 ただしこのニュートン力学的考察での脱出速度は物体が無限遠まで到達するのに要する初速度なので、最終的に戻ってくるならば一時的に有限の距離まで飛び出すことは可能である。これに対し、一般相対性理論の解としてのシュワルツシルト半径は、重力による曲率の歪みが大きくなることによって起こり、この半径から外には一瞬たりとも出ることができない、という違いがある。なお、シュヴァルツシルトは、シュワルツシルト半径を曲率が無限大になる半径として求めたが、実際にはこれは座標の取り方による一種のメトリックであり、曲率が無限大になるのは ''r'' = 0 の特異点である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「シュワルツシルト半径」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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