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野々村 戒三(ののむら かいぞう、1877年(明治10年)9月7日 - 1973年(昭和48年)11月21日)は、日本の歴史学者、能楽研究者。号は蘆舟、芥叟。クリスチャン。 大分県生まれ。父・卓二は塩谷宕陰の門人で、母は三浦梅園の玄孫に当たる。 1901年(明治34年)東京帝国大学文学部史学科卒業。専攻は西洋中世史。 立教中学校の教員として勤めていた頃、校長の元田作之進の依頼で自宅を謡の稽古場として貸すこととなり、その稽古場の師匠が池内信嘉〔高浜虚子の実兄で、明治の能楽復興に尽力した人物〕だったことから、能との関わりを持つこととなる〔野々村(1967)、1頁〕。 以後明治学院・青山学院の教師を経て、1911年(明治44年)第三高等学校の教授に就く。折しも1909年(明治42年)に池内、吉田東伍により『世阿弥十六部集』が刊行され、能楽研究がその緒に就いた時期であり、野々村も能楽史の研究に従事するようになる〔野々村(1967)、2頁〕。 1916年(大正5年)に関西学院、1920年(大正9年)には早稲田大学の教授に就任。1949年(昭和24年)から1964年(昭和39年)まで立教大学教授。 西洋史学者としての著作には『基督教史の研究』(1920年)、『パウロの研究』(1925年)などのキリスト教史、また南北アメリカ史、イギリス史に関するもの、あるいはギボン『ローマ帝国衰亡史』の翻訳(1929〜31年)などがある。 能楽研究者としては、能楽史に関する文献を多く発見・紹介、これに基づく堅実な研究で多くの功績を残し、特に近世能楽史研究においてはその先駆けと見なされている〔能・狂言事典、西野春雄による解説〕。観世流の現行謡本である「観世流大成版謡本」の編纂にも携わった。また能評も手がける。 能楽関係の主な著作に、『能楽古今記』(1931年)、『近畿能楽記』(1933年)、『能苑日渉』(1938年)、『能楽史話』(1944年)、『能の今昔』(1967年)などがある。また『謡曲三百五十番集』(1928年)、安藤常次郎との共著『狂言集成』(1931年)、『金春十七部集』(1932年)など基礎史料の刊行も多く行っている。ほか、吉田本を元にした『世阿弥十六部集』(1926年)など。 ==脚注== 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「野々村戒三」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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