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野人女直(やじんじょちょく)とは、女直(Jušen、女真)の集団のうち、南西の建州女直、北西の海西女直を除く東北方に居住していた集団。明末清初にはウェジ部(Weji、渥集部)、ワルカ部(Warka、瓦爾喀部)、クルカ部(Kurka、庫爾喀部)の3部が存在し、マンジュ政権からは東海三部と総称されていた〔増井寛也2008,18頁〕。1596年~1625年にかけて、ヌルハチが軍を送っている。 == 名称 == 本来、明初から中期にかけて女直の分類は「建州」「海西」の2つであり、「野人女直」という分類が史料に出現するのは万暦年間以後である。この頃は女直内部でフルン四部が隆盛しつつあった時期であり、それまで「海西女直」という語がアムール川中流域の女直をも含む汎称であったのが、海西=フルン四部と指す対象が狭められるようになっていた。これに対応して、フルン四部を除く旧海西衛分の女直を指す語として「野人女直」が形成されたと考えられる〔増井寛也1996〕。 また、李氏朝鮮では建州女直以外の女直を兀良哈(ワルカ)・兀狄哈(Udige、ウディゲ)の2つに分け、さらにウディゲをフルン=ウディゲ(Hulun udige、明における海西女直、後のフルン四部に相当)・クルカ=ウディゲ(後のクルカ部に相当)・諸姓ウディゲ(後のウェジ部に相当)に分類していた。このうち、ワルカ・クルカ=ウディゲ・諸姓ウディゲが明で言う所の「野人女直」に相当すると見られ、17世紀の満州語史料が記す東海三部(ワルカ・クルカ・ウェジ)とも対応する。 明朝がアムール川下流域における統治の拠点としたヌルガンには漢文とモンゴル語、女真語の3つの言語で記された碑文が残されており、この碑文において「野人」という漢字に対応するモンゴル語/女真語はUdigan/Udigenと記されている〔長田夏樹1958〕。これはトゥングース語で「森の人」を意味するWeji-kaiがなまったものであり、明において「野人」と呼ばれた集団は遼代より存在するウジェWejiの後裔であると考えられている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「野人女直」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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