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野性の呼び声 : ミニ英和和英辞書
野性の呼び声[やせいのよびごえ]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [の]
 【名詞】 1. field 
野性 : [やせい]
  1. (n,adj-no) wild (nature) 2. uncouth 3. rough 4. unpolished 
呼び声 : [よびごえ]
 【名詞】 1. call 2. hail 3. yell 
: [こえ]
 【名詞】 1. voice 

野性の呼び声 : ウィキペディア日本語版
野性の呼び声[やせいのよびごえ]

野性の呼び声』(やせいのよびごえ)または『荒野の呼び声』(こうやのよびごえ)は、アメリカ合衆国の作家ジャック・ロンドンによって1903年に書かれた中編小説である。飼い犬であったバックが、さらわれてそり犬になり、様々な体験を通じて野性を目覚めさせ、自然に帰るまでを描く。
物語は、19世紀末クロンダイク地方のゴールドラッシュクロンダイク・ゴールドラッシュ)時期のカナダユーコン準州での厳しい環境を背景としている。当時、丈夫なそり犬の需要は高く、作中の記述によると100-300ドル程度で取引されるもあった。
飼い犬であったバックは、カリフォルニア州ののどかな屋敷から誘拐され、そり犬として売られて苛酷な運命にさらされる。本作品は、バックがその環境変化の中で、人間および他の犬とかかわり方を学び、極寒の自然の中で生き残る戦いを描いている。彼は本能に頼り、尊敬され恐れられるリーダーとなる。最終的には、最後の飼い主が死亡した後に、彼はうわべの文明を完全に捨てての群れに合流し、インディアンに幽霊犬と呼ばれ恐れられる存在となった。
ロンドンはユーコン準州でほぼ一年を過ごし、本作品の題材となる経験を得た。1903年7月にで初めて発表され、同年8月にハードカバーで出版された。本作品はロンドンの最初の成功作であり、代表作として扱われる。日本での出版は堺利彦による翻訳が最初であり、1917年(大正6年)雑誌『中外』に掲載、1919年(大正8年)に書籍として刊行された。その後、複数の翻訳者による20点以上の訳書が出版されている。本作品の最初の映画化は1908年であり、その後何度も映像化されている。
==あらすじ==

物語は、カリフォルニア州(現在ではシリコンバレーの一部として知られる)で幕をあける。セント・バーナードとスコットランド系牧羊犬の雑種であるバックは、ミラー判事の飼い犬として快適な生活を送っていた(当場時の体重は140ポンド,約63kg)。しかしながら、バックは4歳のある日、庭師助手にさらわれ、売り払われてしまった。彼は、シアトルの犬販売業者「赤いセーターの男」と出会ったとき、輸送中の虐待に対する怒りにまかせて襲い掛かるが、逆に棍棒で殴られ、棍棒を持つ人間には逆らわないことを学ぶ。
バックは、シアトルで二人組のフランス系カナダ人に買われ、カナダのユーコン準州クロンダイク地方に移動し、そり犬として働くようになる。その地でバックは、そりのチームメイトの犬を観察し、寒い冬の夜と群れでの生き残り方をすばやく学ぶ。性悪な先導犬(リード・そりで先頭になる犬)であるスピッツとパックは対立するが、最終的にバックがスピッツに闘い勝つ。この闘いで負けたことで、スピッツは(そり犬チームではない)エスキモー犬の群れによって殺される。バックはスピッツに代わって先導犬となり、優れたリーダーシップを発揮するようになる。
政府命令により、そり犬チームは、郵便で働くスコットランド系混血の男に引き渡されて、重い荷物を運ぶことになる。そり犬たちは、満足に休みを取れないまま郵便ぞりで酷使された。その結果、疲れて使い物にならないほど弱ったと判断された犬たちは、売り払われることになった。バックたちのチームは、ハル、ハルの姉マーシーディーズ、マーシーディーズの夫チャールズの三人組に売却された。この三人組は北の荒野での経験が少く、そりについても犬についても素人であり、多くの犬を死なせながら無謀な旅を行うことになる。
三人組とそり犬たち一行は旅の途中で、経験豊富なアウトドアマンであるジョン・ソーントンに出会う。ソーントンは、川の氷上のそり道を通るのは氷が融けて危険であると警告する。しかし、三人組は警告を拒絶して犬たちに動き始めるように命令する。バックは疲れており、氷が割れそうだと感じたこともあって、動けない振りをして命令に従わなかった。怒ったハルがバックを棍棒で打ち据えるのを見たソーントンは、バックを助け三人組から引き離して保護した。その直後、川面のそり道を進んだ三人組は、氷が割れて、犬ぞりと一緒に川の中に消えてしまう。
ソーントンはバックを健康になるまで世話をし、その後も愛情を持って彼を扱う。バックもそれに応じて、ソーントンを愛するようになりソーントンには献身的に振舞うようになる。だが、そり犬のときに身につけたものは消え去ってはいなかった。その後、ソーントンと二人の仲間は、バックたち数匹の犬と金採掘の旅に出て、運よく金を見つけ出す。ソーントンたちがその地で金を採鉱する間、バックは周囲の森に出歩くようになる。森の中でと出会って交流する中で、バックは野性への思いを強めるが、一方でキャンプ地に戻りソーントンとふれあう愛情にかられることもあった。
ある日、バックが森の狩りから戻ると、キャンプ地でソーントン一行がインディアンの集団によって襲われており、犬たちやソーントンの仲間が殺されていた。バックは目に付くインディアンを殺した後、姿が見えないソーントンも死んでいることを理解する。バックはその後、狼の吠え声に引き寄せられ自然の中に戻り、狼の群れの先頭に立つようになる。物語の終わりでは、バックはインディアンに幽霊犬と恐れられる存在となった。ある狼(幽霊犬)が毎年夏になるとソーントンが死んだ谷に現れ、長い遠吠えをあげて去っていくが、そのことは人々には知られていない。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「野性の呼び声」の詳細全文を読む




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