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金達寿 : ミニ英和和英辞書
金達寿[きむ たるす]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [きん]
  1. (n,n-suf) (1) gold 2. (2) gold general (shogi) (abbr) 
: [たち, たっし]
  1. (n-suf) plural suffix 
寿 : [ことぶき]
 【名詞】 1. congratulations! 2. long life! 

金達寿 : ウィキペディア日本語版
金達寿[きむ たるす]
金 達寿キム・タルス/キム・ダルス、、1919年11月27日太陰暦)・1920年1月17日太陽暦)- 1997年5月24日)は朝鮮慶尚南道昌原郡内西面虎渓里亀尾洞(現昌原市馬山会原区)出身の小説家在日朝鮮人文学者嚆矢ともいえる存在である。
== 経歴・人物 ==

* 10歳の時に日本に渡り、苦学しながら習作に励んだ。日本大学芸術科在学中の1940年に最初の作品『位置』を発表するが、実質的には第二次世界大戦終戦後の1946年から『民主朝鮮』に連載を始めた長編小説『後裔の街』が出発となった。骨太な文体で書かれたその作品は、「朝鮮的なるもの」「民族的なるもの」が軸となっていて、在日一世作家としての存在を誇示しており、以後『玄海灘』(1954年)、『太白山脈』(1969年)などに展開した。『玄海灘』は1953年度下半期の第30回芥川賞と1955年の新潮文学賞の候補に、また中篇「朴達の裁判」(1958年)も1958年度下半期の第40回芥川賞候補になった。しかし芥川賞については、すでに経験豊富な作家であるという理由で、いずれも選考からもれてしまった。
* 戦前の1941年から『文芸首都』の同人となり、戦後は1946年10月新日本文学会会員となった。『文芸首都』は朝鮮人先輩作家として金史良が活躍した雑誌でもあり、後輩には金泰生金石範がいた。『新日本文学』には初期の代表作である「玄海灘」の連載など多くの作品を発表して、『民主朝鮮』とともに金達寿が足場を置いた二大拠点であった。
* 1957年霜多正次西野辰吉窪田精小原元のとともにリアリズム研究会を結成した。その後も日本民主主義文学同盟の結成に参加し、雑誌『民主文学』の名を考えるなど、民主主義文学運動の中でも活躍した。
* 朝鮮民主主義人民共和国建国以後、「北」共和国を支持する立場を取っていたが、1958年に発行された『朝鮮――民族・歴史・文化』が朝鮮総連から批判されて以後、だんだんと「北」支持の立場から遠ざかるようになり、1975年に『季刊三千里』を李進熙姜在彦らと創刊したときには総連からは完全に離れていた。逆に、1981年に韓国を訪問したことで、金石範から、独裁政権を支持してしまうことになるという批判を受けた。
* 1970年代頃からは古代史の方面にも活動領域を広げ、「日本古代史は、朝鮮との関係史である」との視点から「日本の中の朝鮮文化」を追求した。皇国史観の要素となっていた「帰化人」に代わる「渡来人」の呼称を提唱した歴史学者上田正昭に賛同し、当時の先進文化を伝えたという高句麗人・百済人・新羅人等の存在を「渡来人」として日本人に認識させ、日本人の対朝鮮観に影響を与えようとした。
* 古代史に関する諸著作には『日本の中の朝鮮文化』シリーズや『日本古代史と朝鮮』(講談社学術文庫)等がある。これらの著作は彼の小説作品の読者層を超えて影響を与え、日本史の教科書で戦後も長年使われてきた用語「帰化人」が「渡来人」に書き換えられる大きな原動力となった。ただ、その主張には多くの日本語を朝鮮語由来と決め付けるなど荒唐無稽な韓国起源説もあり、発表当初から学術的批判にさらされ、井上光貞関晃平野邦雄らの日本史学界主流の歴史学者から厳しい反論を受けることになった。創作活動が1982年の『行基の時代』で終わったのに対し、この作業はライフワークとして晩年まで続けられた。
* 季刊雑誌『三千里』などの雑誌編集者としての業績も重要である。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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