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D50形は、日本国有鉄道(国鉄、製造時は鉄道省)の貨物用テンダー式蒸気機関車の1形式である。 当初は9900形と称したが、1928年10月、D50形に形式変更された〔その形式変更後最初に完成した29976号機となるべき車両は、最初からD50 277号機として竣工、就役している。〕。 鉄道の現場を中心に“デコマル”またはデゴレの愛称があった。 本項では、D50形を標準軌用に改設計した吉長鉄路・吉敦鉄路500形機関車についても記述する。 == 設計・製造 == 第一次世界大戦に伴う国内貨物輸送需要の増大を背景として、鉄道省では1916年頃から9600形の後継機の計画が取りざたされるようになっていた。ここでは、より強力な貨物機を投入し、輸送上の隘路となっていた箱根越えなどの勾配区間での輸送単位の増大を図ることが計画され、当初は改軌論争とのからみもあり、従軸を持たない9600形にそのまま動軸を1軸追加してデカポッド形軸配置(1E=先輪1軸、動輪5軸)に拡大した機関車が検討の俎上に載せられた。 だが、鉄道国有化後長期にわたり議論が続けられていた改軌論争が最終的に狭軌派の勝利で決着し、狭軌に最適化した設計の18900形(後のC51形)が大きな成功を収めたこともあり、貨物用についてもデカポッド機案を放棄し、18900形と同様に軸配置を従台車付きのミカド形(1D1=先輪1軸、動輪4軸、従輪1軸)〔日本製の国鉄用蒸気機関車では初の採用事例となった。〕とした9600形を上回る高性能機が計画されるようになった。 かくして本形式は、鉄道省の小河原藤吉技師〔9600形を設計した朝倉希一技師の直系の弟子に当たり、1919年のアメリカ出張で当時最新の蒸気機関車設計を学んでいた。〕を主任設計者として、鉄道省とメーカー各社により共同設計された。 本形式は川崎造船所が主体となり、汽車製造、日本車輌製造、日立製作所により、1923年から1931年の間に380両が製造された。しかし折からの昭和恐慌による貨物輸送量の減少により、強力な貨物用機関車の需要が小さくなったため、製造が打ち切られ、以後の増備は改良型のD51形へ移行した。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「国鉄D50形蒸気機関車」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 JNR Class D50 」があります。 スポンサード リンク
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