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鋳掛屋(いかけや)とは、鋳掛を行う職人のこと。 鋳造された鍋、釜などの鋳物製品の修理・修繕を行う職業。鋳かけ、または「鋳鐵師」〔『守貞謾稿』巻六〕との表記もなされる。 == 概要 == 江戸時代から昭和期にかけての家財道具である鍋や釜は主に鋳鉄製であったが、当時の鋳造技術では鬆(ス)が入りやすく、また、ひび割れ等により穴が開くことがあった。その一方、「月夜に釜を抜かれる」といったことわざにみられるように、鍋釜を含む金属類は近代工業以前まで泥棒が真っ先に狙うほどの貴重品であった。したがって、穴が開いたとしても容易に捨てたり買い換えたりするわけにいかず、完全に使い物にならなくなるまで補修を繰り返しながら使っていたのである。これを請け負う修理業者が鋳掛屋である。〔宮田(2012)p.41〕〔 他の修理業者としては、欠けた茶碗を直す焼き接ぎ屋、すり減った下駄の歯を修繕する歯入れ屋、水漏れする桶や樽のたがを直すたが屋などがあった。宮田(2012)p.41〕。 町中や村々を呼び巡り、声をかけられたら仕事をした。道具箱のなかにふいごを持参しているのが普通であった。融点の低い鋳鉄で鋳造された当時の鍋・釜の穴やひび割れを直すために鋳鉄片を溶融しうるだけの熱量は、この程度の簡易な装備でも確保しえたのである。 語源は金属を「鋳て」(溶かして)「かける」から「いかけや」である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「鋳掛屋」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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