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スラグ(''slag'')あるいは鉱滓(こうさい)は、鉱石から金属を製錬する際などに、冶金対象である金属から溶融によって分離した鉱石母岩の鉱物成分などを含む物質をいう。スラグは、しばしば溶融金属上に浮かび上がって分離される。また、浮遊選鉱および湿式製錬では、水分を中心とした泥状の物質が排出される。これはスライムと呼ばれ、こちらも鉱滓と表記される事が多い。 == 概要 == スラグは種々の金属の製錬の際に生じるが、最も多く産出されているのが生産量の多い鉄の精錬由来のものである。その場合、特に製鉄スラグや鉄鋼スラグとも呼ばれる。非鉄金属、例えば銅やアルミニウムの精錬に際しても発生し、その場合、鍰(からみ)とも呼ばれる。 スラグの主成分は鉱石の母岩の成分に由来するケイ酸塩と金属酸化物を多く含んでいる。具体的には、鉱物に由来する二酸化ケイ素 (SiO2)や 、酸化アルミニウム (Al2O3)、酸化カルシウム (CaO)、酸化マグネシウム (MgO) などの金属酸化物が多く含まれている。製鉄においてこのようなスラグが生じるのは、主に高炉を用いて鉄鉱石から金属鉄を還元精製し、融解した銑鉄を抽出する段階である。転炉を用いて鋼を作る製鋼段階でもスラグが発生する。その段階でのスラグの主成分には、SiO2、CaOのほか、FeOも加わる。このFeOは、燃焼によって炭素を減少させる際に鉄の一部が酸化されて生じる。火成岩をその成分で酸性岩、塩基性岩と分類するのと同じ論理で、成分中にSiO2を多く含むスラグを酸性スラグ、CaOを多く含むものを塩基性スラグと呼ぶ。 「滓」が表外字のため、しばしば「鉱さい」と書かれる。なお、「こうさい」は慣用読みで、本来は「こうし」である。 大和言葉では「のろ」と呼び、たたら製鉄などでは「のろ」とも呼ぶことが多い。金屎(かなくそ)とも呼ばれる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「スラグ」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Slag 」があります。 スポンサード リンク
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