翻訳と辞書
Words near each other
・ 門谷美佐
・ 門跡
・ 門跡寺院
・ 門辺美沙
・ 門違い
・ 門部
・ 門野利治
・ 門野博
・ 門野幾之進
・ 門野晴子
門鉄デフ
・ 門鉄ビル
・ 門鑑
・ 門間久男
・ 門間希
・ 門間村
・ 門間英毅
・ 門間貴志
・ 門間駅
・ 門閥


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

門鉄デフ : ミニ英和和英辞書
門鉄デフ[もん]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [もん]
  1. (n,n-suf) (1) gate 2. (2) counter for cannons 
: [てつ]
 【名詞】 1. iron 

門鉄デフ ( リダイレクト:除煙板 ) : ウィキペディア日本語版
除煙板[じょえんばん]
除煙板(じょえんばん)とは、蒸気機関車の付属品の一部であり、機関車のボイラー前頭部ないし煙突を挟むように設置されている屏風のようなものをいう。デフレクター(''Smoke deflectors''。略称デフ)・煙除け板ともいう。
== 構造 ==
除煙板はボイラー前端または煙突の左右両側に設置され、走行時に車両前方からの空気流れを上向きに導くことで、煙突から排出される煤煙を上へ流し、運転室からの前方視界を改善する効果を得る。
この種の誘導除煙板は第二次世界大戦前のドイツ帝国鉄道 (DRG) で01形などの制式機関車にワグナー式と呼ばれる大形のものが標準装着されて普及したのを嚆矢とする。
日本でも燃焼効率の改善を兼ねて、1920年代後半に様々な構造の風切り板や延長煙室、斜め煙突などの除煙装置をC51形C53形などで試験的に装着、改造して検討を重ねたが、このドイツ式の除煙板を模したものが簡単な構造で効果が高かったことから、C54形以降のほとんどの大型機関車にはこれが新製時より標準的に採用され、それ以前に製造された機関車でも高速運転やトンネルの多い区間で運用される機会の多いものについては追加で装備されている。これに対し、C12形のように運転速度が比較的低速で、かつバック運転の多い小形機ではこの時期以降に製造された形式であっても省略され、必要が生じた一部に限って追加装備されている。さらに、東北地区では、同じ効果を狙って除煙板の他に煙突を小形の屏風状の板で挟んだような形の小型除煙板を追加装備した蒸気機関車も存在した。また、反対に操車場等での入換用に供された機関車では、入換作業時の視界確保のため、標準装備の除煙板を取り外す例も少なからず存在した。
日本以外でもイギリスフランスドイツロシア中国などでは大半に除煙板が装着されたが、その一方でアメリカでは除煙板の効果に懐疑的な鉄道会社も多かった。前方視界を阻害する問題もあったためか、例えばユニオン・パシフィック鉄道には、除煙板を装備した形式が複数ある(単式マレー機の「チャレンジャー形」、FEF-2(:en:Union Pacific FEF Series#FEF-2)など)が、ペンシルバニア鉄道などは最後まで除煙板未装着で通した。
当時のアメリカにおける、このような型の除煙板に対する評価が見られるものとして、多数の機関車のスタイリングに関わったインダストリアルデザイナーのレイモンド・ローウィは、著書''Locomotive''で、車体前部左右に垂直な除煙板のある機関車に対し、その除煙板について効果が疑わしい、といった形容を付けている。また、流行の流線型機関車について、ドイツの05型の初期の形態を、著者らによる風洞実験では車体側方に低圧を作り煙がまつわりつくため、煙対策の視点からは満足できる設計ではない、としている〔同書写真37のキャプション〕。05型の初期の小型の除煙板や南満州鉄道パシナ形に対して、煙対策が不十分(inadequate)と評しており〔同書写真39と45のキャプション〕、05型は煙対策のために除煙板を大きくした〔同書写真38のキャプション〕、と述べている〔が初期の写真、が改造後である〕。自身の設計である流線型蒸機のペンシルバニア鉄道のK4s#3768S1では、垂直の板ではなく、大型の水平な板をとり付けている。
前方視界、特に下方視界を阻害する問題は踏切事故対策の点からも無視できず、大形のワグナー式除煙板を制式採用していたドイツでは、戦後西ドイツのドイツ連邦鉄道(DB)ミンデン総局麾下の連邦鉄道研究所で風洞実験を繰り返して空力の研究が進められ、フリートリッヒ・ヴィッテ技師らによって通常の除煙板から下半分を切り取った形状のヴィッテ式と呼ばれる新型除煙板を開発、これが急速に普及した。
この方式はボイラー煙室部左右から直接除煙板を片持ち支持する構造となっており、除煙板そのものの軽量化や、除煙板が障害となるシリンダのバイパス弁等の保守の観点からも望ましいものであった。このため、ドイツ以外でもイギリスなどで採用例が少なからず存在した。
また、日本でも門司鉄道管理局管内で同様の外観形状を備える門司鉄道管理局式デフレクター(後述)が採用されたほか、バイパス弁保守の便を図って除煙板下半分に開口部を設ける例が多数見られた。更に、北海道では、前部デッキ部分に雪が溜まる等の問題があったため、大半が除煙板の前部を切り詰めた、いわゆる「北海道形切り詰めデフ」に改造されている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「除煙板」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Smoke deflectors 」があります。




スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.