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誤った二分法(あやまったにぶんほう、英: false dichotomy)あるいは誤ったジレンマ(英: false dilemma)は非論理的誤謬の一種であり、実際には他にも選択肢があるのに、二つの選択肢だけしか考慮しない状況を指す。密接に関連する概念として、ある範囲の選択肢があるのにそのうちの両極端しか考えないという場合もあり、これを白黒思考 (black-and-white thinking) などと呼ぶ。なお "dilemma" の先頭の "di" は「2」を意味する。2つより多い選択肢の一覧が示され、その一覧以外の選択肢が存在するのに考慮しない場合、これを誤った選択の誤謬 (fallacy of false choice) または網羅的仮説の誤謬 (fallacy of exhaustive hypotheses) と呼ぶ。 誤った二分法は、特に選択を相手に強いるような状況で生じる(「お前が俺たちの仲間にならないなら、お前は敵だ」)。また、希望的観測や単なる無知によって選択肢を網羅できないために発生することもあり、詭弁とは限らない(「友達だと思っていたのに、昨日の晩はみんな来てくれたのに、お前だけ来なかった」)。 2つの選択肢が提示されたとき、それらは様々な選択肢の両極端であることが多い(常にそうとは限らない)。これは、選択肢が相互に相容れないものだという印象を与え(本当はそうではないかもしれない)、より大きな主張を信じさせる効果をもたらす。さらに選択肢は網羅的であるかのように提示されるが、他の可能性を考えたり、ファジィ論理のように可能性のスペクトル全体を考慮することで、誤謬だと指摘できるか、少なくとも効果を弱めることができる。 == 例 == === モートンの熊手 === 「モートンの熊手」 (en:Morton's Fork) はどちらも望ましくない2つの選択肢から選ぶというもので、誤った二分法の例とされることが多い。この言葉は英国貴族への課税についての論証を起源としている。 : 「わが国の貴族が裕福なら、永久に課税しても問題はない。逆に貧しくみえるなら、彼らは質素に暮らして莫大な貯金を蓄えているはずで、やはり永久に課税しても問題はない」〔Ivor H. Evans, editor, ''Brewer's Dictionary of Phrase & Fable'', 14th edition, Harper & Row, 1989, ISBN 0-06-016200-7, 〕 これは、土地だけ所有していて税として徴収可能な流動資産がない貴族を考慮していないという点で、誤った二分法と言える。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「誤った二分法」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 False dilemma 」があります。 スポンサード リンク
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