関内(かんない、用法によっては かんだい)
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神奈川県横浜市中区にある地域。:
本項で記述する。
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秦の本土、
函谷関以西の地。
関中と同義。この用法では「かんだい」と読み慣わす。
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関東軍の
関内作戦の地、
中華人民共和国河北省の
万里の長城、
山海関、
嘉峪関に囲まれた地域。
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関内(かんない)は、
神奈川県横浜市中区において、中心部となる官庁街および商業地域の一帯を、広く指す地域名称で、「関内地区」と「関外地区」の区別がある。このうち、横浜港に近い海側の地域を「関内」といい、
横浜市役所(
横浜市庁舎)や、横浜市中区の区役所、野球の
横浜スタジアムなどが位置する地域として知られる。また、馬車道商店街(
馬車道を参照)や、
神奈川県庁舎近くの
日本大通などが該当する。一方で、旧・
横浜松坂屋(横浜市認定歴史的建造物であったが2010年に取り壊され現存しない)があった伊勢佐木町側の地域を「関外」という。なお、
大通り公園は関外地区にあり、
日本大通は関内地区にあるので、それぞれ場所が異なる。
ただし、「関内」「関外」という呼び方は、地元の横浜市民に定着した伝統的な通称であって、行政上の町名としては存在しない。すなわち、住所表示の場合は「関内」という名称を使わないので、インターネット地図などで地名を検索した場合は、JR関内駅の駅前周辺部分しか表示されないことがある。(同様にして、関内地区に隣接する「中華街」も、行政上の町名ではない。)
関内地区に該当する範囲を、行政上の町名で示した場合は、山下町、日本大通り、本町、尾上町、港町などが該当する。横浜市役所(市庁舎)、神奈川県庁舎、横浜税関などが位置する一帯が、全体として「関内地区」と呼ばれる。
「関内」という名称自体は、江戸時代末期から使われており、JR
根岸線(1964年の開通当時は国鉄)が関内駅を設置するより以前から、地域名称としての「関内」は存在した。ゆえに、「関内」という地名は、単に駅前周辺を指しているわけではない。関内駅周辺では、馬車道側が関内であり、伊勢佐木町側が関外となる。
関内駅前の地下を通る高速道路は、以前は水運に使われた運河で、その上に吉田橋という橋があって、幕末時代の開国・開港後には関所が設けられたが、その関所の内と外という意味で、「関内」および「関外」と呼ばれた。
なお、吉田橋の関所は、横浜港周辺の開港場を警護するためのものであったので、関所の内側とは、すなわち横浜港がある海側が該当する。現在でも、「関内」といえば、原則として、JR根岸線の線路より海側を指す。よくある間違いとして、海から見て内陸側を関内だと誤解される例もあるが、その解釈は、まったくの間違いである。
関内(かんない)は、
神奈川県横浜市中区にある
大岡川、
首都高速横羽線、
中村川と海に囲まれた地区を示す通称で、
国土交通省の
都市景観100選に選定されている。
関内区域は、横浜市における
都心(ツインコア)の一つである
横浜都心に指定されている〔平成25年3月発行。編集・発行、横浜市都市整備局企画部企画課。〕。
== 概要 ==
日米修好通商条約(安政の五カ国条約)によって1859(安政6)年に横浜に設置された
開港場の区域を「関内」と呼んだことに由来し、住所表示上の正式な地名として関内という地名はない。但し、
国道16号や
新横浜通りのキロポストや方向標識には
関内と表示されている。
馬車道、
中華街、
山下公園など古くからの観光地が多く、隣接する
みなとみらい地区と並び多くの観光客で賑っている。また、
神奈川県庁舎、横浜市役所、
神奈川県警など官公庁や企業が集まる、横浜の中心地である。
横浜港が開港して以来西洋文化を一気に取り込み、
アイスクリーム、
ビール、
ガス燈など、横浜市の発祥とするものが多くあり、
昭和初期の近代洋風建築が残されている。
地域内にある駅は
JR根岸線関内駅・
石川町駅、
横浜市営地下鉄ブルーライン(1・3号線)関内駅、
横浜高速鉄道みなとみらい線馬車道駅・
日本大通り駅・
元町・中華街駅である。
2004年のみなとみらい線の開通により
横浜駅周辺、みなとみらい地区との交通アクセスが一層容易になり、街の再活性化が進んでいる。一方、社会・経済情勢の変動に伴い、古い
事務所・
店舗ビルを取り壊して
マンションを建設・分譲する動きが目立ち
都市計画上の課題となったため、横浜都心機能誘導地区建築
条例が制定され、関内駅周辺はマンション建設が規制されている。なお、
横浜駅周辺も同様。
なお、関内駅は、JR根岸線のほかに、
横浜市営地下鉄(ブルーライン)が乗り入れている関係で、地下に
マリナード地下街と呼ばれる商店街があり、地下街自体が、地上の吉田橋と同様に、関内駅から伊勢佐木町側へ通り抜ける連絡ルートとなっているため、伊勢佐木町の入り口付近までは、関内駅の構内とみなす場合がある。
しかし、地名の由来的には、関内駅の位置は、海から離れた関内地区の南西の端にあたり、そこよりも南西にある伊勢佐木町は「関外」である。
原則として、伊勢佐木町は「関外地区」であるが、鉄道路線の関内駅の構造を考慮して、ガイドブックなどの地域別情報の場合では、雑誌などの編集上の都合から、伊勢佐木町の一部も関内に分類する例が見られる。ただし、伊勢佐木町を関内に含めることは、あくまで誌面上の便宜的な措置であって、地名の定義が変わったわけではない。この点は、正確に伊勢佐木町一帯を示した「関外」という呼称が、ガイドブックの主要な利用者である市外からの来訪者にとって、あまり知られていないことから、わかりやすく駅名の表示に合わせたという事情に関係する。
施設名称に「関内」の名を冠した例として、コンサート会場などに使われる
関内ホールは、馬車道商店街の中に位置するので、文字通り、関内地区にあると言える。
ファイル:YamashitakoenJP14Apr05.jpg|山下公園
ファイル:Yokohama Chinatown entrance.jpg|横浜中華街
ファイル:Yokohama customs01s3200.jpg|横浜税関
ファイル:NYK maritime museum01s3200.jpg|日本郵船歴史博物館
ファイル:Yokohama kiito kensajo01s3200.jpg|旧横浜生糸検査所
ファイル:Yokohama kaiko kinenkaikan01s3200.jpg|横浜市開港記念会館
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』■
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