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関東煮 : ミニ英和和英辞書
関東煮[かんとう]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [せき, ぜき]
 (suf) honorific added to names of makuuchi and juryo division sumo wrestlers
関東 : [かんとう]
 (n) Kantou (eastern half of Japan, including Tokyo)
: [ひがし]
 【名詞】 1. east 

関東煮 ( リダイレクト:おでん ) : ウィキペディア日本語版
おでん[ひがし]

おでん(御田)は、日本料理のうち、煮物料理の一種。鍋料理にも分類される。
出汁醤油などで味付けしたつゆに、大根ちくわコンニャクゆで卵厚揚げ豆腐など、さまざまなおでん種(おでんだね: 単に(たね)とも言う)を入れて煮込んだ料理である。おでん種、つけだれの種類は地域や家庭によって異なる〔新井由己 著、『日本全国おでん物語』、2005年、生活情報センター〕。
「おでん」は元々、田楽を意味する女房言葉である〔『日本国語大辞典』、女房言葉の項、小学館〕。田楽、もしくは味噌田楽室町時代に出現した料理で、種を刺しにして焼いた「焼き田楽」のほか、種を茹でた「煮込み田楽」があった。江戸時代になって「おでん」は「煮込み田楽」を指すようになり、「田楽」は「焼き田楽」を指すようになった〔新明解国語辞典(三省堂)第7版。おでん、田楽、それぞれの項を参照。〕〔『丸善食品総合辞典』p164、1998年、丸善〕(味噌田楽も参照)。
素材にもよるが、前処理として下茹でや油抜きなどした上で、つゆに様々なおでん種を入れて調理を行う。地域や店により種やつゆの違いも大きく、子供が買うような駄菓子屋から、屋台、専門店、コンビニエンスストアー、比較的立派な日本料理店のメニューにまで、広く扱われている。家庭でも調理でき、家庭料理を扱う料理本にもしばしば作り方が書いてある。また、テレビの料理番組、旅行番組などで紹介されることもある。
== 歴史 ==
江戸時代江戸では田楽が庶民に親しまれ、直方体の豆腐をに刺したものを焼いてから味噌を付けて食べるものが江戸名物となっていた〔真崎稲荷境内には、田楽茶屋が8軒並んでおり、そのうちの「甲子屋」は滝沢馬琴が贔屓にする人気店〕。その後、田楽にこんにゃく、芋などの野菜や魚類が使用されるようになり、さらに後にせっかちな江戸っ子に合わせて煮込みが行われるようになった。
1782年 『豆腐百珍』が発行され、豆腐田楽が絵図に記載されている。蒲鉾も作られるようになった。
1837年守貞謾稿』が発行され、江戸の町では「上燗おでん」という振り売りがあると記述されている。
江戸近郊の野田などで香りと味の良い醤油醸造が盛んになったため、削り節に醤油や砂糖みりんを入れた甘い汁で煮込んだ「おでん」が作られるようになった。外食産業が盛んであった江戸では、「おでん燗酒、甘いと辛い、あんばいよしよし」の掛け声で売る「おでん かんざけ」と書いたのれんを掲げたおでんの振売屋台が流行したが、「甘い」は煮込みおでんで、「辛い」は味噌田楽である。このころには、「ハンペン」も種として使用されるようになった。江戸ではかつお節の削り節が利用されるようになっていて、昆布と合わせて出汁とされた。日本橋室町界隈は魚河岸が近く、その後に移転した「築地」にかけて、創業元禄元年(1668年の老舗店が存在している〔興津要、『江戸味覚歳時記』、時事通信〕。『日本食物史』には、戦後の闇市で「うどんやカストリ、おでん」を売っていると記述されている。
上方では、田楽が「お座敷おでん」として客座敷に出されるようになったが、種を昆布だしの中で温めて甘味噌をつけて食べる「焼かない田楽」 と区別するために「関東炊き/関東煮」(かんとだき)と呼んだ。その後の関東煮は、昆布・クジラ・牛すじなどでダシをとったり、薄口醤油を用いたりと、関西風のアレンジが加えられていった。これを「関西炊」と呼ぶ人もいる〔。大坂の天満ではタコを甘辛く煮たものが人気となっておりこれを「関東煮」と呼んでおり、おでんに対する関東煮の語源については「かんとうふ煮」説や中国広東の煮込み料理〔潮州料理に「滷味」(ルーウェイ)と呼ばれる厚揚げ鶏卵ガチョウ肉などを煮込む類似料理がある。また、香港には「車仔麺」と呼ばれる、おでんに似た各種の煮た具を選んで乗せる麺類がある。〕に由来する「広東煮」説もある が定かではない。
一説には関東煮は当時「改良おでん」とも呼ばれ、東京・本郷の「呑喜」主人が1887年に西洋料理のスープを活かし、汁気のなかった従来のおでんをたっぷりのつゆで煮たことがはじまりともいう〔菊地武顕『あのメニューが生まれた店』p42、2013年、平凡社〕。1937年昭和12年)発行の大日本帝国陸軍調理教本「軍隊調理法」では、がんもどき・こんにゃく・大根・里芋・竹輪麩を、削り節・醤油・砂糖のダシで調理するおでんが「関東煮」と表記されており、田楽とは別となっていた。関東煮の名称は1965年(昭和40年)頃まで使われた〔。
江戸も明治時代に入ると「おでん茶飯」の屋台が人気であった。しかし関東大震災1923年)で被害を受け物資も減る。それを機に、関西から関東へ職人の行き来があり、関西風のおでんが関東に逆輸入され〔、それまで江戸では使用されなかった様々な種のおでんが広がる事になった。これら人の行き来があったために、現在の東京の老舗おでん店でも様々な味付けがある。
あらかじめ煮込んでおけば提供できる関東のおでんは、日本全国に広がり、屋台・居酒屋・駄菓子屋などで親しまれて家庭の定番メニューともなっていった〔。さらに、1980年代から全国に広がったコンビニエンスストアで冬期限定商品として扱うようになり、さらに一年中食べられるように変化して、より身近な存在となった。


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「おでん」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Oden 」があります。




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