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防府市(ほうふし)は、山口県中南部の周防灘(瀬戸内海)に面した市。旧佐波郡の南半分と旧吉敷郡の一部にあたる。九州・山口地方の東部、中国地方の西部に位置する。 == 概要 == 山口県の瀬戸内側の中央部、県内最大の防府平野をもち、一級河川佐波川の河口に位置する都市である。 県庁所在地である山口市や県東部の主要都市である周南市とのつながりが比較的深い。全県的な地域圏は山口・防府地区として区分されることが多い一方で、独立した都市圏を持っているのが特徴である。 山口市街地とは国道262号で、旧小郡町・周南市とは国道2号や山陽本線で接するが、どちらとも山を隔てているため市街地の連続性はない。山口市南部・旧秋穂町・旧阿知須町経由で宇部市にも近い。 商圏については、山口市南部・旧秋穂町・旧徳地町・周南市西部が防府市の商圏と重複し〔かつては山口市から防府市への買い物客が多数見られたり、周南市徳山への流入が多数見られたが、現在は防府市や山口市での大型店舗の開発もあってか、拮抗した状態にある。〕、周辺道路網の発達により、山口市・宇部市・周南市の3市に車を使用すれば30 - 40分程度で移動できる距離にあり、企業の山口支店、営業所も多い。 気候は盆地の山口市とは全く異なり、周南市など瀬戸内沿岸地域に近い。テレビのチャンネルは本局の送信所のある大平山からの電波を受信するため、山口市や周南市の一部チャンネルとほぼ同一設定である〔ただし、隣接する山口市北部では、山口市鴻ノ峰からの電波を受信する世帯が多い。〕。 昔は県下最大の都市である下関市と中国地方の拠点都市である広島市の中間点として、商業都市、交通都市、製塩都市としても栄えており、都市銀行や企業の支店・営業所も多く設けられていたが、山口線開業に伴う陰陽交通拠点性の低下、山口宇部空港の宇部市設置、さらに山陽新幹線の駅が設けられなかったことにより拠点性が低下し、さまざまな企業の支店・営業所の新幹線駅周辺への移転が相次いだ。 現在は大型店舗の進出が相次ぐために、旧来からの商店街や門前町も衰退しており、商業都市よりも産業・工業都市の性格が強い。また有数の観光・歴史資源を抱えているにもかかわらず、観光にはうまく生かされていない。2015年NHK大河ドラマ『花燃ゆ』は、主人公・杉文(楫取美和子)が現在の防府市内で晩年を過ごしたことにより、ルルサス防府内に大河ドラマ館が期間限定(2015年1月11日-2016年1月11日)で設置されるなど、観光振興策をとるようになった。 人口10万人を超え山陽新幹線が市域を通過しているものの、新幹線駅が設けられていないこともあり、県内の他の都市と比較して全国的な知名度や拠点度は低くなっている。かつてはNHK山口放送局(テレビ放送以前)や山口大学の一部学科も防府に設置されていたが、現在では国土交通省の出先機関を除いて主な官公庁はほとんどが山口市に移転している。官公庁の移転が多いなかで、人口が減少傾向にある山口県において人口変化はあまりなく(人口の欄を参照)、人口密度は山口県内の市で一番高い。 かつては三田尻(みたじり)、中関(なかのせき)、宮市(みやいち)と呼ばれることもあったが、奈良時代以後周防国の国府が置かれた都市(国府、府中)であり、現在の都市名も周防国の国府に因む。又、国衙(こくが)など律令時代の遺跡や地名も多い。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「防府市」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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