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防衛隊 : ミニ英和和英辞書
防衛隊[ぼうえいたい]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

防衛 : [ぼうえい]
  1. (n,vs) defense 2. defence 3. protection 4. self-defense 5. self-defence 
: [たい]
 【名詞】 1. party 2. company 3. body (of troops) 4. corps

防衛隊 : ウィキペディア日本語版
防衛隊[ぼうえいたい]

防衛隊(ぼうえいたい)とは、第二次世界大戦後期の日本で地域防衛のため現地在住の男性により組織された軍事集団の総称。在郷軍人会が中核となった義勇兵部隊と、防衛召集された陸海軍将兵という性格の異なった2種類を含んでいる。特に沖縄戦に参加したものを指すことが多い。
== 種類 ==
「防衛隊」と呼ばれる組織の第一は、在郷軍人会が会員の在郷軍人(予備役)により組織した義勇兵部隊である。法令上の根拠を持たない自主的な民間団体の形式であるが、その設立は日本陸軍による要請に基づいたものであった〔防衛研修所戦史室(1971年)、158-159頁。〕。1943年(昭和18年)7月頃から在郷軍人会側での検討が始まり、サイパンの戦いにおける日本軍敗北により本土地上戦の危険が増大したことを受けて、1944年(昭和19年)7月頃から急速に具体化された。7月の沖縄県での防衛隊結成を皮切りに、8月下旬から9月には防衛隊設立を支援するため師団兵務部長や連隊区司令官がそれぞれ全国会合を開き、9月11日に全国で防衛隊の結成式が行われた〔。日常の活動としては毎月1日・11日・21日に暁天行事が開催された〔。1945年(昭和20年)3月以降、本土決戦準備が本格化して防衛召集による地区特設警備隊や国民戦闘組織たる国民義勇戦闘隊の準備が進んだのに伴い、発展的に解消されていった。なお、#沖縄戦での編成経過で後述するように八重山列島では1933年(昭和8年)に在郷軍人会の分会により義勇隊が組織されているが、沖縄全島への広まりは無く、後の在郷軍人会防衛隊と直接の関連は無い〔河合(2000年)、48頁。〕。
第二に、特に沖縄戦関連で「防衛隊」と通称されるのは、防衛召集された陸海軍兵士のことである〔藤原(2001年)、117頁。〕。1942年(昭和17年)9月の兵役法施行規則改正と陸軍省が省令で制定した「陸軍防衛召集規則」(昭和17年陸軍省令第53号)は、徴兵による労働力減少を避けつつ日本本土の防衛強化を図るため、地域所在の予備役を緊急時にのみ軍隊に召集する防衛召集の制度を創設した。その後の改正で、予備役外の国民兵役の17-45歳の男性まで対象を拡張した〔河合(2000年)、45頁。〕。海軍でも「海軍防衛召集規則」(昭和19年海軍省令第20号)が後れて制定されている。召集令状が「赤紙」と呼ばれたのに対し、防衛召集を予定する国民に対しては「青紙」と呼ばれる待命令状があらかじめ交付されていた〔藤原(2001年)、119頁。〕。防衛召集者を主体とする特設警備隊が編成されたほか、戦力補強のため通常の陸軍部隊へ防衛召集者が配属されることもあった。本来は空襲時の避難誘導や沿岸等の警備、軍事施設の建築が主任務であったが、沖縄戦では兵力不足を補う補助戦闘部隊としても活動した〔大城(2007年)〕。
以上の2つは、それぞれ義勇兵と正規軍で、法令上の根拠の有無により明確に区別される。構成員も、在郷軍人会防衛隊が兵員として教育済みの予備役から成ったのに対し、防衛召集は末期には第二国民兵役まで含む未訓練の人員を対象にした点で異なる〔。在郷軍人会の義勇兵のみを「防衛隊」と呼び、防衛召集によるものは「防衛召集兵」として用語を区別する研究者もある〔河合(2000年)、53頁。〕。ただし、沖縄では1945年には両者の区別があいまいとなっており、住民証言の中で「防衛隊」と呼ばれているのもほとんど防衛召集兵のことであると考えられる〔河合(2000年)、51頁。〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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