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降霊術 : ミニ英和和英辞書
降霊術[こうれいじゅつ]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [れい]
 【名詞】 1. soul 2. spirit 3. departed soul 4. ghost 
: [すべ]
 【名詞】 1. way 2. method 3. means

降霊術 : ウィキペディア日本語版
降霊術[こうれいじゅつ]

降霊術(こうれいじゅつ)は、占いの目的のために亡者の呼び寄せようとする魔術の形態である。

降霊術を指す英語のネクロマンシー()は、古代ギリシア語の (ネクロス:「死体;(冥府の)死人」) と (マンテイア:「予言、占い」)に由来する。複合語の (ネクロマンテイア)自体は古代後期のものであり、アレクサンドリアのクレメンスの『ギリシア人へのすすめ』やオリゲネスの著述に用例がある。古典ギリシア語では (ネキュイア)で、ヘレニズム期のコイネーでは (ネキュオマンテイア)でもあり、ラテン語形で、17世紀の英語でとなった。
==古代==
初期の降霊術はけだし先祖の霊などを招くシャーマニズムと関係がある。古典的降霊術師は、トランス状態のシャーマンの呟き声に類似する「甲高い喚き声と低い唸り声の入り混じった」言葉で死者に呼びかけた〔Luck, Georg (2006). ''Arcana Mundi: Magic and the Occult in the Greek and Roman Worlds'' (Second Edition). The Johns Hopkins University Press: Baltimore. ISBN 0-8018-8346-6.〕。
ストラボンは降霊術をペルシア人の間で行わている占術の基本的な形式としており (Strabo, xvi. 2, 39, )、それはカルデアエトルリアバビロニアの人々の間で広く行われていたとも信じられている。バビロニアの降霊術師は ''Manzazuu'' または ''Sha'etemmu'' と呼ばれ、かれらの呼び出した霊は ''Etemmu'' と呼ばれる。
降霊術はバビロン、エジプト、ギリシア、ローマで行われていた痕跡があり、西洋の古代において広く行われていた〔Encyclopedia of Witchcraft the Western Tradition, ed. Richard M. Golden (California: ABC-CLIO, 2006), 808.〕。降霊術についての最古の文学記述はホメーロスの『オデュッセイア』(紀元前700年頃)にある〔。『オデュッセイア』第11歌「冥府行」(ネキュイア)の中で、強大な魔女であるキルケーの保護下にあったオデュッセウスは、ハーデース(冥府)へ旅し、キルケーの教えた呪文を使って死者の霊を呼び出そうとする〔Ruickbie, 2004:24〕。かれの意図は、故国を目指す喫緊の航海について洞察を得るためにテイレシアースの影に呼びかけ伺いを立てることであった。しかしかれは他の者の援けなくして霊を呼び寄せることはできない。ホメーロスの詩節には、降霊術に関わる特定の儀式への言及が多数ある。その儀式は夜間に火を燃やした穴の周りで行わなければならない〔。加えてオデュッセウスは、死霊に飲ませる犠牲獣の血を使うなどの特定の方式に従わなければならず、さらには冥界の死霊と神々とに向けて祈願の言葉を唱える〔。ギリシア神話には冥界に住む死者への言及が非常に多い。これがギリシア神話における降霊術の主要形式であり、ほとんどの場合、英雄たちは冥府に下り、魂を求めなければならない。

死者のもつ知識は限りがないと考えられた文化もありえようが、古代のギリシア人とローマ人について言えば、個々の幽鬼の影は一定のことしか知らなかったという指摘がある。死者の助言に価値があると思われたのは、かれらが生あるうちに知ったこと、もしくは死後に得た知識の功であったと考えられる。オウィディウスは、死者が新しい報せや噂話をやり取りできる冥界の市場について記している〔〔''Metamorphoses'' 4.444; ''Tristia'' 4.10.87–88〕。
聖書には降霊術師についての多くの言及がある。申命記(18章9–12節)はカナン人の行う死者に由る占いに関わらぬようイスラエル人にはっきりと戒めている。

この警告はつねに考慮されたわけではなかった。例えばサウル王は、エンドルの魔女に命じて黄泉(シェオル)からサムエルの影を呼び出させた。後世、一部のキリスト教の著述家は、人間が死者の霊を呼び戻すことができるという発想を却下し、かかる影は偽装した悪霊(デーモン)であると解釈した。かくして降霊術は悪霊呼び寄せと同義となった。
アルルのカエサリウス〔Kors and Peters, 48〕は、たとえ呪文のはたらきが利益をもたらすように見えるとしても、キリスト教の神以外のいかなる悪霊も「神々」も信用せぬよう聴衆に説いた。かれは、悪霊たちは神の許しによってのみ行動するのであり、キリスト教徒に試練を与えることを神に許されているのだと述べる。カエサリウスはここで人を咎めているのではない。かれはただ、降霊術は聖書で禁じられているにもかかわらず存在していると述べたにすぎない。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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